「ナウズ・ザ・タイム」おまけ①
「The Song Is You」「Laird Baird」のコード進行

おまけとして、「The Song Is You」「Laird Baird」のコード進行を紹介いたします。

どちらの曲も、とてもかっこいい演奏ですねー(^-^)

まあパーカーなので、駄演などはあり得ないわけですが。

私がパーカーの曲に憧れてフレーズのコピーを始めた時は、コード進行を知らなかったので、大変に苦労しました。

このページを見てコード進行を参考すれば、コピーが簡単になると思います。
ぜひ活用して下さいませ。

「The Song Is You」  キーはC  形式はAA'BA'

 A

|CM7        |CM7       |Em7(9)7(13) |Dm7  G7  |

|CM7        |CM7        |F(13)      |B7       |

|CM7        |A7          |Dm7(11)    |G7       |
          (Em7  A7  )

|B7        |A7       |Em7 A7    |Dm7  G7  |
          (Em7  A7  )

 A'

|CM7        |CM7       |Em7(9)7(13) |Dm7 G7   |

|CM7        |CM7        |F(13)      |B7       |

|CM7        |A7          |Dm7(11)    |G7        |
          (Em7  A7  )

|C7        |F7        |Em7      |Fm7 B7   |

 B

|EM7        |EM7       |Fm7      |B7      |

|EM7        |EM7       |Bm7-5     |E7     |

|Am7       |Dm  E7  |Am7       |D7      |

|G♭(13)      |G♭(13)     |BM7(13)     |BM7(13)     |

 A'

|CM7      |CM7       |Em7(9)7(13) |Dm7 G7   |

|CM7        |CM7        |F(13)     |B7       |
                             (Fm7

|CM7        |A7          |Dm7        |G7       |
Em7       Em7     )

|C7        |F7        |Em7  A7    |Dm7  G7  |

○ コード進行の解説

かなり難しいコード進行をしていますね。

まずAですが、3~4小節目は Ⅱm7 ー Ⅴ7 ー Ⅱm7 ー Ⅴ7 という進行です。

かなり込み入った動きなのですが、パーカーもピアノのハンク・ジョーンズも、素早いフレーズで上手くこなしています。

13~16小節目は、B7 → A7 → A7  →  G7 と、半音で下降していく進行です。

15&16小節目は、Ⅱ-Ⅴに分割されています。

Ⅴ7(この曲だとG7)に向かって、短三度上から下降していく進行は、ごく稀にあります。

この進行は、アドリブがとても難しいのですが、パーカーは簡単にこなします。
人間じゃないようなプレイですね。 さすがパーカーです。

1度目のA'は、Aと最後の4小節だけが違います。

最後の Fm7 ー B7 は、Eキーに転調するためのⅡ-Ⅴ進行です。

Bに入ると、Eキーに転調します。

そして、Bの9小節目からは、Amキーに転調します。

10小節目は、Bm7-5ーE7でもいいのですが、響き的に DmーE7の方がしっくりきました。

7を経由して、13小節目からはGキーに転調します。

2度目のA'は、最後の2小節が1度目と違います。

ここでは、普通のⅢm7-Ⅵ7-Ⅱm7-Ⅴ7の進行となっています。

2度目のA'の8~10小節目では、パーカーはアドリブの時には、( )内のコード進行を使っています。

「Laird Baird」 キーはB  形式は、ブルースの変形

 イントロ

|B7       |E7      |Dm7  A7  |Cm7  F7   |

|B7on     |B7on    |Dm7  Dm7 |Cm7  B7 |

 テーマ

|B         |Am7-5 D7    |Gm7      |Fm7  B7  |

|E7        |A7          |Dm7 G7  |Dm7 G7  |
         (Em7)

|Cm7        |F7           |B       |Cm7  F7  |

○ コード進行の解説

イントロは、特に問題ないでしょう。

5~6小節目は、ベース音にFが使われるので、onで表記しました。

テーマは、基本はブルース進行なのですが、色々と変えていますねー。

2~3小節目は、平行調のGmに一時的な転調します。

転調していないと考えて、Ⅰ-Ⅶ-ⅢーⅥの進行と解釈する事もできます。

私は、転調していると考える方がアドリブをとり易いので、そう解釈しますね。

7~9小節目は、Dm7 ー Dm7 - Cm7 と、半音下降していく進行です。

Dm7もDm7も、Ⅱ-Ⅴに分割していますが、その方がパーカーのフィーリングに近づきます。

1&11小節目は、シンプルなBが一番いいです。

特に1小節目は、B7にすると、その後のAm7-5に進むのが変な感じになります。

4声部にする場合は、BM7にするといいです。

(2014年1月27日に作成)


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