ニール
私の人生では、充分なお金があったためしがないです。
ニューエイジの人達は、「自分に価値があると感じていないからだ」と私に言います。
神
そういう単純化は便利だが、この場合は間違っている。
問題は、『豊かさの原則が理解できていないこと』だ。
あなたは、「金は悪いもの、神は善いもの」と思っている。
あなたの思考の中では、神とお金は混じり合わない。
ニール
そうですね、私はそう考えています。
神
すると、面白いことになる。
なぜなら、『善い事をしてお金を得るのが、難しくなる』からだ。
あなただけでなく、社会全体がそう考えている。
だから、聖職者や教師は薄給で、スポーツ選手やTVタレントやストリッパーたちに金が集まってくる。
お金について、あなた方は考え違いをしている。
お金を悪だと思っているので、誰かが金持ちになると、すぐに疑いを抱く。
「おかしい」と思う。
だから、医者や聖職者は儲けないほうがいいし、儲けても内緒にする。
あなた方は、「崇高な職の人は、報酬が低くて当然だ」と感じている。
ニール
ふ~む。そうですねえ。
神
大抵の人は、あなたほど悩まない。
嫌でたまらない事をしているから、お金を得る事を何とも思わない。
あなたは、自分の活動を愛している。
そして、自分の活動で大金を得れば悪いものを得ることになるため、「悪いものを得るより飢えたほうがいい」と思っている。
お金を取ると奉仕の純粋さが損なわれる、と思っている。
あなたの一部はお金を拒否しているのに、あなたの一部はお金がないことを恨んでいる。
つまり一貫性がない。
あなたの考えを変えるしかない。
ニール
どうすれば変えられるんですか。
神
創造には、思考、言葉、行動の、三つの段階がある。
考え(思考)を変えるには、思考→言葉→行動というプロセスを逆転させることだ。
こうありたいと思う自分に基づいて行動し、言葉にしなさい。
それをしていれば、新しい考え方(思考)ができるようになる。
あなたの「お金は悪いものだ」という考え方は、あなたの「お金はすばらしい」という経験と、真っ向から対立する。
そこで、あなたは経験の方が間違っていると、自分をだましている。
自分の経験を見つめることだ。
さらに、あなたにはお金に関してもう一つ、自分を縛っている思考がある。
ニール
どういう考えですか?
神
『足りない』という考えだ。
この考えは、すべての否定的な考えについての根でもある。
あなた方は、「お金が足りない」「時間が足りない」など、良いものはすべて足りないと考えている。
この足りないという考えの、あなた方の集合意識が、今のような世界を創り上げている。
ニール
すると、お金について変えるべき思考が二つあるのですね。
神
たぶん、もっとあるだろう。
金のなる木はない(実はある)、金は腐敗の元だ、等だ。
否定的な考えを持つと、悪循環が起こる。
その循環を断ち切る方法を、探さなければならない。
秘訣は、『根となっている考え』を変えることだ。
『根となっている考え』を変えたければ、考える前に行動をしなければならない。
直感的な新しい考えに従って、行動しなさい。
その時は急いで行動をすることだ。
そうしないと、精神がじゃまをして、新しい考えを殺してしまう。
新しい考えを繰り返せば、やがて精神は新しい考えを身につける。
新しい考えは、成長のための唯一のチャンスなのだ。
あなたの精神は、植えつけられた古い考えでいっぱいだ。
変えることが必要だ。
(『神との対話1』から)