神
理性は入ってくるデータを理屈づけ、そのデータを基にあなたは思考をして、創造をする。
だが、「理性を失うこと」は必ずしも悪い事ではない。
大きな洞察は常に、理性の外で生まれる。
ニール
えっ、そうなのですか?
神
しばらく考えない努力をしてごらん!
ただ、存在しようとしてごらん。
考える時よりも、「問題と一緒に在る」時に、偉大な洞察が生まれる。
思考は創造のプロセスだが、存在というのは「気づきの状態」だからだ。
ニール
よく分かりません。
神
思考・言葉・行為の三つは、創造につながる。
すべての思考は創造だ。
だから、問題について考えている時は、解決を創造しようとしている。
ニール
解決の創造の、どこがいけないのですか?
神
解決を創造する事もできるが、『すでに創造されている解決に、ただ気づくこと』もできるのだ。
ここで新しい事を話してあげよう。
『思考というのは、最も遅い創造方法』なのだ。
思考するにはデータが必要だが、データとは幻想だ。
データは、あなたの理性が作り上げるものだからだ。
理性の状態(データという幻想の状態)からではなく、存在の状態から創造をしなさい。
ニール
理解しようと努力していますが、分かりません。
神
答えを迅速に得るには、思考を置き去りにして、「純粋な存在」へと移らなければならない。
天才であるためには、理性から離れなければならないのだよ!
天才とは、「答えを創造する者」ではなく、「すでにある答えを、発見する者」だ。
実は発見でもない。
回復だ!
天才は発見するのではなく、「失われたものを回復する」のだ。
天才とは、『あなた方が忘れた事を、覚えている者』だ。
あなた方のほとんどが忘れているのは、『今という永遠の瞬間に、全てが存在する』という事だ。
全ては、すでに創造されている。
必要なのは、創造されていると「気づく」ことだ。
だから私はメッセンジャーたちに、「答えは、すでに与えられている」と言わせたのだよ。
いくら思考しても、気づきの状態には移れない。
「気づき」というのは、ある状態だ。
理性で考えれば、理性に従属してしまう!
理性から離れて、「在る」状態に移りなさい。
ニール
おっしゃる意味が、全然分かりません。
神
あなたは今、いらいらしている。それが、あなたが今いる状態だ。
感情は、魂の言語だ。
感情は嘘をつかない。
感情はその瞬間のあなたの状態を、正確に伝える。
感情を変えるには、自分の「在り方」を変えればいい。
ニール
感情をコントロールするなんて、出来ません。
神
感情は、『自分の在り方への反応』だ。
在り方はコントロールできる。
感情は反応だが、在り方は反応ではなく『選択』だ。
ニール
しかし、大抵の人は、自分が在り方を選択しているとは思っていないでしょう。
神
それは、自分で自分の現実を創造している事を、忘れているからだ。
あなたは目覚めている。
目覚めているから、どんな「在り方」でも選べる。
ニール
幸せである事も、選択できますか?
神
できる。
ただ、そう在ればいい。
「幸せを行動で手に入れよう」と思うのではなく、「幸せで居ること」を選びなさい。
あなたの在り方が、あなたの行為を生み出す。
その事を忘れないように。
ニール
でも、幸せというのは「起こるもの」じゃないですか?
神
違う!
同じ状況に対して、二人の人間が全く違った反応をするのを、見た事はないか?
ニール
ありますとも!
でもそれは、それぞれにとって状況が持つ意味が違うからでしょう。
神
状況が何を意味するかは、自分が決めるのだよ!
あなたが意味を与えるのだ。
あなたの在り方から、意味が生じる。
そして、あなたは在り方を好きな様に選べる。
これが、偉大な秘密だ。
(『神との友情 上巻』から)