神
あなたが学ぶべき事は、何もない。
ただ、思い出せばいい。
あなたはすべての事を、生まれた時から知っていたのだ。
それどころか、それを示すために、ここにやって来たのだ。
ニール
あなたのおっしゃる事は、実体験とかけ離れています。
どうして信じられますか?
神
窓の外にある木を見てごらん。
あの木は4m以上もあるが、小さな苗だった頃以上に何かを知っているわけではない。
今の姿になるために必要だった情報は、すべてが種の中に含まれていた。
成長するためには、細胞の記憶の中に封じ込められていた情報を活用したのだ。
あなただって、あの木と違いはしない。
ニール
それならば、この対話や人生には、どんな意味があるのですか?
神
木にだって、成長を促す太陽が必要だよ。
すべての生命は、繋がり合っている。
どんな生命も、他の生命と無関係に動いているのではない。
生命は常に、相互作用をしつつ創造をしている。
私たちは、お互いに関連し合って結果を生み出しているのだ。
外の世界から得る情報は、太陽の光のようなものだ。
あなたの中の種を成長させる。
外の世界はすべて、思い出すきっかけだ。
物理的な世界は、あなたが内側で知っている事を、外側で経験する場を与えるためにある。
ニール
それでは、私は周りの世界が今の様であることで、利益を得ているのですね。
神
そうだ。
私は言っただろう。「出来事を見る時に、非難をしてはいけない」と。
(『神へ帰る』から抜粋)