山田正彦さんと苫米地英人さんの話
TPPの正体がかなり分かる(2014.3.28.)

ユーチューブを見ていたところ、『山田正彦さんと苫米地英人さんがTPPの正体・本質について語っている映像』に出会いました。

2人は会見形式で語っており、2013年7月1日に行われたものです。

TPPについては、多くの方が解説をしていますが、これはかなり良質の情報です。

私はすっかり感心し、目からウロコが落ちたような心持ちです。

日本人の全員が知った方がいい情報だと思います。皆さんに紹介します。

山田さんの話

10年以上前の北米自由貿易協定(ナフタ)の締結の時に、クリントン大統領は「これでアメリカ国民の生活は良くなる」と言い、アメリカ国民の6割が賛成しました。

ところが今回のTPPでは、アメリカ国民の78%が反対しています。

それはなぜか。

ナフタの締結後に、メキシコの農家200万戸が倒産して、メキシコ人がアメリカにどんどん流入してきて、アメリカ人が500万人も失業したからです。

アメリカの工場はどんどんメキシコに移転して、中小企業はつぶれて、大企業だけが残りました。

TPPに日本が参加すると、アメリカの制度が導入されて、日本はアメリカの属州になります。

苫米地さんの話

TPPには『原契約』というものがあり、徹底的に読み込みました。

これは、内閣官房ですら「持っていない、見せてもらっていない」と答えています。
つい先月末(2013年6月末)の話ですよ。

この原契約は、当初の参加国の4ヵ国で結ばれたものです。

これを基にして、いま拡大交渉が行われています。

拡大交渉の条件は、『原契約を一字一句も変えてはいけない』です。

この条件については、山田さんが大臣だった時にはっきり伝えられた、事実なんです。

原契約は全20章あります。

これに9章ほどが、今までに拡大交渉で加えられたようです。

ISD条項は、原契約には入っていません。

TPPは、『秘密交渉にする』のが条件です。

交渉に参加できるのは、参加国の閣僚と、閣僚らが選んだ民間人だけです。

各国の国会議員は参加していません。

参加できる人が限定されているし、参加者には「守秘義務(4年間)」があります。

原契約については、作成されてから4年以上が経っているので、有志が公開したのだと思います。

私は原契約の文書を、チリだかブルネイだかのホームページで見つけました。

TPPは、条約なのにも関わらず、「国民にも国会議員にも、内容を明かしてはならない」のです。

そして、「一部の民間人は参加できる」のです。

TPPの第11章では、「政府の公共事業とその他の事業」を扱っています。

これには、政府の全ての省庁の事業が該当します。

そして「全ての公共事業について、入札は電子媒体で出来るようにしなければならない」とあります。

つまり、「北海道の公共事業にワシントンの業者が入札できるように、しなければならない」のです。

この公共事業には、日本の国民皆保険制度も含まれます。

アメリカでは、病院(医療)も民間がやっているし、軍ですら主要な部分は民営化されています。

日本も同じになる可能性が高い。

第9章では、「競争的な状態を維持しなさい。政府はそうなるように、法律を変えなさい。」としています。

ですから、外国の業者が日本の公共事業に参加できるように、法律を変える事になります。

原契約の20章を見るだけでも、日本にとっては致命的です。

それなのに、原契約が存在していないかのように、内閣官房ですら言っています。

TPPの交渉に参加する時点で、この原契約に同意した事になります。

この事実を、国民に隠している。

なぜ隠すかというと、それが条件なんです。守秘義務が課せられているのです。

TPPの怖い所は、『交渉に一部の民間人(多国籍企業の代表)が参加していること』です。

日本の法律をも変えさせる条約を、他国の民間人が決められるのです。

さらに、その交渉内容は、国民には明かされない。

TPPとは、国会を超えるような組織を作り上げる事です。

私はよく、「TPPは、オリンピック委員会みたいだ」と言うのです。

オリンピック委員会は、柔道のルールを決めたり、レスリングが種目になるかどうかまで決めています。

観客でも選手でもなく、我々が一度も選んだ事のない人達が、全部のルールを決められる。

そしてルールが決まったら、全世界が従わなければならず、国内のルールも変える事になる。

これが、政治の世界で、いま行われているのです。

外国人が密室で決めた事に、日本が従わなければならない。

これは、民主主義にとってはアウトです。

TPPに日本が参加したら、「これは遺伝子組み換え食品ではない」という表示は、
条約違反で出来なくなる可能性があります。

山田さんの話

ペルーで第17回のTPP交渉が行われました。

そこで話し合われたのは、『食品の表示』の問題です。

アメリカは、「遺伝子組み換え食品の表示をしてはならない」「原産地の表示をしてはならない」と提案してきました。

アメリカは、これで押し切ろうとしています。

すでに韓国では、米韓FTAにより、昨年に表示ができなくなりました。

韓国は、国内法の63法を変えました。

米韓FTA以上のものを、TPPでアメリカは求めています。

日本では、130の条例を変えなくてはならなくなる、と見込まれています。

食の地産地消をしようとすれば、ISD条項に引っかかってしまいます。

韓国では、米韓FTAを結んだために、ブタ1頭につき1万円の赤字になりました。
(国内生産のブタの話だと思います)

日本政府も、「TPPに入れば、国内農業7.1兆円のうち、3兆円分は外国産に取られる」と、はっきり言っています。

食の自給率は減り、安全も守られなくなります。

日本やヨーロッパは、「成長ホルモンの使用」を禁止しています。

私はアメリカで視察してきましたが、牛にも豚にも成長ホルモンをふんだんに使っています。

こうした危険な食品を、原産地の表示が無いままに、食べる事になります。

苫米地さんの話

私は、TPPは幕末とGHQの占領以来の国難(日本の乗っ取り計画)だと思っています。

TPPの原契約は、プロが作ったとした思えない、巧妙な条約なんです。

これが最初の4ヵ国(チリ、ブルネイ、ニュージーランド、シンガポール)で作られたものだとは、思えません。

最初から日米を引きずり込むものとして作られた可能性が高いです。

私は、「TPPの黒幕はアメリカだ」と思っていました。

でも、アメリカ国会議員の143名が、TPPに反対する署名をしているのです。
アメリカ人も被害者なのです。

アメリカの法律だって、一部の人達の利益のために変えられてしまう。

ウォール街では、1%の人達のために法律が変えられていくのに反対して、市民デモが起きました。

山田さんの話

アメリカの国会議員ですら、多くの人が反対しています。

アメリカ憲法では、条約の交渉権は議会にあります。オバマ政権は、違憲状態でTPP交渉をしている。
それを弾劾しようという動きがあります。

アメリカ国内でのTPP参加決定も、簡単には行っていません。

苫米地さんの話

アメリカは今、日本に何を要求するかを「公募」しています。

日本では経団連がTPPに賛成していますが、彼らは騙されています。

自動車で言えば、衝突についての安全基準では、日米で基準が違います。
へたをすれば、日本の基準を変える事になり、相当なコストがかかります。

山田さんの話

TPPでは、10万台までは簡易検査で輸入できる事になっています。

これは、10万台まではアメ車をそのままで日本に入れる事ができることです。

アメリカの排ガス基準は、とても緩いです。

日本の農産物を見ても、平均すれば関税は10%です。

ヨーロッパは平均19%ですし、すでに開放されているのです。

自民党は「TPPで日本の農業は、10年で3.2兆円ふえる」と言っています。

ところがこれは、『1ドル=108円で10年間変わらず、失業率もまったく変わらない』との仮定で計算したものです。

ですから、信用できません。

財務省は、「関税をゼロにすれば、毎年7800億円の減収になる」と言っています。

TPPに参加するメリットは、見い出せません。

苫米地さんの話

TPPの真相を考えると、黒幕はアメリカではなく、ケイマン諸島などのタックスヘイブンを拠点にしている『多国籍企業』です。

多国籍企業の売り上げを伸ばす事なのです。

(タックスヘイブンについては、勉強して「世界情勢の勉強のページ」にアップ中です。
 良かったら見て下さい。)

アメリカでは、農業はどんどん寡占化してきています。

そしてモンサント社が作った「遺伝子組み換え作物」「それ用の肥料と薬品」が使われています。

今度は、日本の農業市場が狙われているのです。

だからTPP推進派の人も、中身を知ってほしいんです。

本来は、日米で中身を明かして堂々と交渉をすればいい。

TPPは、国力で見れば日米が9割を占めています。

それを、なぜ秘密交渉に持っていくのか。

アメリカでは、15%の人が保険に入ってなくて、救急車にも乗れず、病院でも診てもらえません。

そういう状態に、日本でもなりかねない。

山田さんの話

アメリカだと、タミフル1本を打って、いくらだと思いますか?

なんと、6万2千円です。

私の友人がアメリカに行って、3日間の入院をしたのですが、「山田さん、308万円の請求書
です」と言うのです。

韓国ではすでに、特区を設けて自由診療が入ってきています。

日本は国民皆保険に国費を使ってますから、市場原理に反するとしてISD条項に引っかかる可能性があります。

ヘタをすると、タミフル1本で6万2千円になります。

次のTPP交渉で話し合われるのは、『インターネットの規制』です。

これが成立すると、著作権が厳しくなり、情報のシェア(拡散)が難しくなります。

日本の報道の自由度は、現在でも世界で53番目です。

インターネットまで規制されたら、日本の報道はどうなってしまうのか。

多国籍企業が日本を支配しようとしているのに、国民は知らされていない。

この事実を、広めていかないといけません。

苫米地さんの話

日本のTV局には、『20%規制』があります。

外資の比率が20%を超えてはいけない、となっています。

しかし現在でも、20%を超えている会社が、いくつかあります。

26%になっている会社があります。その会社は、「これは優先株だから、関係ない」と説明しています。

優先株とは、投票権が無い代わりに、配当が高い株式です。
投票権は無いですが、きちんと会社への影響力はあります。

20%ルールは、すでになし崩しになっていますが、この外資規制は明らかにTPPルールに引っかかります。

新聞については、GHQ時代の法律で、「株式は、今のオーナーが指名した人にしか売れない」と定まっています。

これも、TPPルールに違反となります。

山田さんの話

韓国では、すでに米韓FTAのために、ISD条項で訴えられました。

アメリカの投資家が韓国の銀行を買収しようとし、韓国は国内法に基づいて、その許可を
2ヵ月伸ばしたのです。

それがISD条項で訴えられて、3人の調停員が選ばれました。

この3人は、多国籍企業の代理人・弁護士から選ばれています。

NAFTAにおいても、訴訟でアメリカは負けた事がない。

日本では、憲法により『条約が有利』になっています。

国内法よりも、条約が優先されます。

TPPが批准されたらどうなるかを、よく考えて下さい。

苫米地さんの話

山田さんも言いましたが、条約は国内法よりも優位にあります。

TPPは条約であり極めて重要なものなのに、その内容は国会議員や国民には教えられていない。

内容を決めるのは、多国籍企業の代理人・弁護士たちです。

TPPは、徹底的に議論していかないといけないものです。

何といっても、国会で議論する必要があります。

議論して「これは駄目だね」となったら、堂々とTPPから離脱すればいいです。

TPPで得をするのは、タックスヘイブンに拠点を置いて税金を払っていない、多国籍企業や国際金融(富裕層)なんです。

日本国民やアメリカ国民がきちんと「ノー」と言えば、TPPを消滅させられます。

山田さんの話

すでにニュージーランドでは、65%の国民がTPP反対派になりました。
賛成しているのは、15%だけです。

韓国では、2014年からコメの関税をゼロにします。
食料自給率はどんどん下がるでしょう。

食料自給率が低くなれば、自立国ではなくなります。

国の存立にとって、食料自給率は大切なものです。


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