サッカー男子代表 強化への提言
(2015.12.1~2.)

11月30日の日記では、なでしこジャパンの強化について、私なりの提言をしました。

実は、男子代表についても、「この方向で強化すればいい」と思うプランが、内から湧き出てきてました。

今日は、男子代表について、色々と提言していきます。

私は、すでに8月22日の日記において、大胆な提言をしています。

そこでは、「今の代表にはポストプレイができるCFと、ゲームメイクの出来るMFがいない。だから、豊田と青山を代表に呼ぼう。」と書きました。

11月にあったシンガポール戦では、金崎さんと柏木さんが招集されて先発し、前者がポストプレイで存在感を見せ、後者はゲームメイクが評価されました。

多くの方が、同試合を観て「サッカーが形になっている、チームプレイが久しぶりに出来ている」と感じたのではないでしょうか。

今まで足りなかったパーツがようやく来て、チームが1人前になった感じだった。

私が推した豊田と青山ではなかったが、同じ役割をする選手が加入した。
男子代表の前進ぶりは嬉しく思いましたよ。

とはいえ、ハリルジャパンのサッカーに満足したわけではありません。

正直に言いますが、私は「ハリルは大したことない」との思いが強くなってきています。

ネット上のサッカー記事を読むと、多くの方が同じ感想を持っている。

そうして、「こうしたら良いのではないか」と提言している方もいる。

それぞれの提言を楽しく拝見し、頷くことも多いのですが、1つだけ不満が高まってきた。

それは、「これから作るべき男子代表の、全体像を語ってくれる人が、1人もいないこと」です。

「CBはこう強化すればいい」とか「この選手はこっちのポジションのほうが良い」とか「この戦術が世界の最先端」とか、たくさんの意見がありますが、『日本の今の選手層を考えたら、この戦い方がふさわしい』との話が出ていないのです。

つまり、GKからFWまでの全てのポジションの現状を俯瞰して、そこから意見を言っている人がいない。

私はこの状況を、激しく憂えました。

私の見るところ、ハリルさんにも、しっかりと分析をした上で男子代表の目指していく方向を確定する能力は無さそうです。
なので、余計に悲しくなった。

そうした心理状態だったので、11月9日の日記の最後では、「モウリーニョみたいな世界最高レベルの監督を、日本代表監督にしようよ」と書いたのです。

全体を把握して、そこから深い意見を言う人が欲しかった。

そんな中、ふと思った。

「ちょっと待て。

 モウリーニョが来たら、間違いなく凄い分析をした上で
 最適のチーム戦術を選んでくれる。

 だが、彼のような凄い監督が来るまでは交渉で時間がかかる
 し、就任しても彼だって分析には時間がかかるだろう。

 それよりも、俺が頑張って考えた方が、速いしステキ
 じゃないか?」

創造の行為として、明らかにその方が直線的でかっこ良い。

で、考えを巡らしてみました。
そうしたら、考えがまとまってきた。

私がまず考えたのは、「今の日本のストロング・ポイントはどこなのか」です。

どのポジションに優秀な選手が沢山いるのか。

そうしたら、すぐに答えが出た。

そうです、『ウイング』です。

ウイングのポジションには、武藤、宇佐美、本田、乾、原口、清武と、タレントが揃っている。

代表に呼ばれないが、斎藤学、家長昭博、浅野拓磨など、他にも良い選手がいる。

それなのに、現状ではウイングが躍動できる戦術になってなくて、能力が活かされていないと気付いた。

10~15年くらい前の日本では、トップ下とボランチに優秀な選手が揃っていました。

中田英、中村俊輔、小野、遠藤、小笠原、中田浩二、稲本。

その伝統から、トップ下とボランチが重視されてきたが、もう状況は違っている。

5年くらい前からは、SBに世界で通用する長友と内田がいるので、SBの攻撃参加も重視されてきた。

これも、内田は代表に戻ってこないし、状況は変わっています。

「ウイングを重視すべきだ、そのためには4-3-3だなあ」と思っていたら、やべっちFCで香川さんが「僕はトップ下よりも、4-3-3の左MFが合っています。ゲームの組み立てに大きく関われるのが楽しい。」と満面の笑みで言っているのを目撃した。

私は、最近の日本代表での香川さんの出来に強い不満があり、「ブンデスで活躍しているとか、そんなの関係ない。代表で機能しないなら、外すしかない。」と思っていた。

正直に言うが、「代表から香川を外そう」と提案しようと思っていました。

しかし、「ほおっ、そこまで自信たっぷりに言うなら、見てみようじゃないか」との気分になりました。

基本の陣形は、4-3-3にしましょう。

そして、ウイングから崩すのを重視する。
ウイングの突破力と攻撃センスを活かすために、前線の3人はある程度は守備を免除します。

女子代表の強化策では、「全員で攻撃し全員で守るのが基本」と書きましたが、男子代表は違う方法を選びます。

攻撃と守備を、ある程度は分業するのです。

これを説くと、「パスサッカーと離れるのか」と思う方もいるかもしれません。

でも、そうじゃない。

武藤さんと宇佐美さんは、攻撃力では世界の強豪にも通用する選手だと、私は思っています。

彼らが本気で努力したら、世界トップのSBやCBとも勝負できる所まで成長すると見ています。

乾、原口、斎藤学も、得点力では上の2人に劣るが、ドリブルは世界で通用すると思う。

彼らの特徴を活かすには、攻撃に特化させたほうがいいなと気付いたのです。

私はパスサッカーを愛しているし、美しいパスワークが大好物です。
それとは別に、今いる選手を最大限にいかす事を考える必要がある。

美しいパスワークと、選手の個性をいかす戦術は、矛盾しない。
選手たちが能力を存分に出せるようになれば、自然に美しいパス交換も出てくるはずです。

結局のところ、ウイングからの崩しを重視しても、シュートまでには最低でもパスを1~2回はする事になる。
状況によってはサイドチェンジする事になって(組み立て直すことになって)沢山のパスをするでしょう。

そういう連係は絶対に必要だし、パス交換の精度(連係力)を上げるのが基本です。

私がしたいのは、「ここで勝負するというストロング・ポイントの共通理解がない。だから何となくサッカーをしている。」という現状の打破です。

強みをはっきりさせて、それを活かす闘い方にすれば、もっとチーム全体に活気が出るはず。

選手に共通の認識ができれば、パスもスムーズになる。

『ウイングがストロング・ポイント』と決めれば、「そこに良いパスを供給するためには、どうすればいいか」との考えに到達できます。

私が改善してほしいのは、『逆サイトがガラ空きなのに、それを選手がしょっちゅう見逃すこと』と、『ウイングの選手が、1対1で勝負できる時でもパスしてしまうこと』です。

日本代表のスタイルとして、「サイドMF(ウイング)にボールが出たら、同じサイドのSBが上がっていって、味方を追い越して前方に走る。そこにパスを出す。」というのがあった。

長友さんは頻繁にしていたし、1つの攻撃パターンになっていました。

別に悪い戦術じゃないけど、今はウイングの選手に突破力があるから、SBが上がるのを待つ必要はない気がする。

むしろウイングが1対1の状況ならば、近くにサポートに寄らずに、スペースを作ってあげる(1対1で仕掛けるのを見守る)のも手ですよ。

基本的に、MFやCBは、両サイドの状況を把握していないといけない。
いつでもサイドチェンジできるように、準備しておく。

で、フリーな状態でウイングがいたらすぐに出し、ボールをもらったウイングは必ず仕掛けるようにする。

基本的に、日本代表はサイドチェンジが遅いです。
世界最高レベルのバイエルンやバルセロナやレアルマドリードと比較すると、2倍くらいの時間がかかっている。

片方のサイドで行きづまったら、すぐにサイドチェンジするのを練習しましょう。

ウイングから逆サイドのウイングにボールが行く時間を、現状よりも1.5~2倍に速める。

宇佐美さんは、あれだけの才能を持っているのに、1対1の状況でなぜか仕掛けない。

正直、意味が分からないです。

同サイドのSBやMFは、「仕掛けろよ、ボールを取られたらカバーできるようにポジション取るからさ」と言ってくれ。

「お前が攻撃のキーマンなんだぞ、勝負しろよ」とハッパをかけてくれ。

ハリルホジッチ監督は、宇佐美に守備力や運動量を求めて、「体脂肪率がどうたら」とか言う。

無意味な行動だとは思わないが、「彼に守備力を求めてどうする? あの攻撃センスを発揮できるように考えるべきじゃないか?」と思ってしまいます。

ハリルの言う事は、本質とずれていると感じてしまう事が多い。

何がしたいのか理解しづらい。

ウイングから攻めるのを考えると、CFには「パスを受けるのが上手いこと」と「速いスピードのセンタリングに合わせて得点できる力」が大事だと思います。

ポストプレイの上手さと、速いボールをゴールに押し込む反応力の良さが、必須となる。

ポストプレイ重視なら豊田、金崎、反応力では岡崎、大久保あたりかな。

私は柿谷さんに期待していたのですけどねー。
彼は器用で何でもできるから、重宝する人材です。

だが、海外チームに移籍してから音信不通となり、今では生きているかどうかすら分からないほどに情報がない。

海外でプレーするのをやたらと推す人がいるけど、合う人と合わない人がいると思う。

学べる事が沢山あるというが、試合に出られないと心が折れる選手もいる。
日本語はマイナーな言語だから、海外に行くには絶対に語学勉強しないといけないし。

柿谷、日本に帰ってこいよ。
そして、私の地元のチームである湘南ベルマーレに加入するのだ。

脱線した話を戻すと、CFで私が100%信頼できる人は、絶好調の時の柿谷さんしかいません。

CFとCBの層は薄くて、男子代表の弱点になってます。

これについては、秘策が1つある。後で書きます。

次に、MFについて話します。

先ほど書いたように、4-3-3を基本陣形にし、前の3人は攻撃にエネルギーを注がせる。

だから、MFには高い守備力が必要です。
同時に、前線の3人を活かすために、精度の高いパスを出すのも絶対に必要。

基本的な形として、真ん中のMFは下げ気味にして、守備に専念させます。
アンカーにします。
ここは、長谷部さんで決まりでしょう。

長谷部さんは、視野の広さに難点があるが、守備はすばらしい。
だから、CB2枚と一緒に、守備ブロックを作らせます。

長谷部さんが負傷で居ない時に、代わりとなる選手がいないのが、私の悩みです。

山口さんには、私はまだ満足していません。
空いたスペースを埋めていく賢いプレーが、出来ていないと思う。

バックアッパーの候補になるのは、今野さんか青山さんかなあ。
守備重視なら今野、攻撃重視なら青山。

右MFと左MFは、(状況にもよるが)あまりサイドに開かないで、アンカーよりも前に居て、攻撃の組み立てをする。

基本的に攻撃は、FW3枚と左右MF2枚、あとはSB1枚でいいと思う。
6人で点を決めてくれ。

日本の守備陣の能力を考えると、GKを含めて5人が後ろに残っていてほしい。

つまり、CB2枚、アンカー、SB1枚は、守備的な位置をキープしていいと思ってます。

相手が強豪国の場合、これより人数が少ないと、カウンター攻撃でやられてしまうと見ています。

CBに凄い奴が現れるまでは、攻めに6人までしか投じられない。

FW3枚には守備負担をできるだけ軽減させるので、「その代わりに点を取れ」と要求する。

左右MFは、時にはシュートを打つほどに上がり、守備ではFW3枚をできるだけ下げさせないための献身が求められます。

これを考えると、能力の高い選手達を置かないといけない。

本田、香川、清武、柴崎、青山。

この名選手たちを、ここに置く。

(柏木さんは、可能性は感じるが、もう少し様子を見てから評価を決めます。)

本田、香川、清武は、ウイングでもできるが、こっちに置こう。

この3人は、サイドに置いても中に入りがちで、中央エリアでプレーしたいのが見え見え。
だから、左右MFで起用し、中に絞った位置取りをさせるといいです。

上記の5人は、守備力の点でやや物足りないです。
彼ら並みの攻撃センスがあり、そこに高い守備能力があれば、私は安心して観ていられるのですが…。

本田さんを使う場合、彼は点を取りたい気持ちが強いので、ポジションが高めになるのは必定。
だから、もう1人は下がり目に位置する。
そういう組み合わせは、きっちりと考えないといけない。

次に、DFについて話します。

日本の弱点になっているのが、CBの能力の低さ。

現状では、私が及第点を出せるのは、森重さんしかいません。

もし森重が2人いたら、私は迷いなく森重+森重を起用しますね。

本当は異なる個性を組ませて、お互いを補わせるほうがいいのですが、他に納得できる選手がいません。

吉田さんは、あれだけチャンスを与えられてきたのに、未だに致命的なミスをする。

10月のイラン戦でも、全く必要がないのに、焦って後ろからファウルをしてしまい、PKを与えてしまった。

吉田さんは、着実に上手くなってきています。
でも、与えられたチャンスを考えると、もっと伸びてほしかった。

槙野さんは、プレイが雑なので、信じきれない。

頑張るし明るいので性格は大好きだけど、もっと緻密な動きをしてほしいです。

私が期待しているのは、丹羽さんと塩谷さんです。
この2人に、チャンスを与えてほしい。

丹羽さんは、常に声を出して物怖じしないし、ポジショニングが良いし、1対1も強い。

足下の技術(パスの技術)がないのが、大きな弱点です。
正直、ビルドアップでは期待できない。

彼は、ハリルジャパンに招集された事もあるが、なぜかSBで使われた。
意味が分からん。

塩谷さんは、以前から多くの有識者が期待してきた選手です。

褒める人は多かったが、私は「パスやシュートは上手いが、肝心の守備がダメじゃん」と思い、評価してなかった。

ところが、このところ守備も良い。
サンフレッチェの試合を見たら、素晴らしい守備をしていた。

今の実力なら、代表に定着できると思う。
呼ばれたら活躍し、吉田か槙野を追い出すでしょう。

SBについては、以前ほどの大胆な上がりは求めなくていいと考えます。

ウイングが最高の仕事をできるようにサポートし、前方のスペースがガラ空きの時だけオーバーラップすればいい。

以前よりも守備重視に変更しよう。

私が期待しているのは、森脇良太さんです。

彼は1対1で強いし、熱い雰囲気があり好感を持てる。

以前はプレイが雑だったし、クロスボールの精度もなかった。
でも今は、改善されています。

彼はたまに、集中力の欠けたプレイをしてしまう。
それさえ無くなれば、代表でもやっていけると思う。

右SBは、内田が抜けてから、スタメンがずっと確定していません。
森脇さんを1度、試してほしい。

あとは、塩谷さんはスピードとスタミナもあるので、右SBで起用する手もあると思います。

さらに言うと、遠藤航さんは、ボランチよりもCBか右SBの方が良いです。

GKは、西川さんで完全に満足しています。

良いGKになったよ。海外でも十分にやれるレベルにあると思います。

CFとCBの層の薄さについては、深刻なもので、何とかしなければいけません。

私は、本気でW杯の優勝を目指していますが、今の日本の選手層ではどれだけ頑張ってもベスト4までしかいけないと思う。

頭の中でシュミレーションしてみると、日本が優勝する絵が全く描けない。

これを打開するには、秘策(奇策)を用いざるを得ないです。

『帰化作戦』、これを使うしかない。

最近、「すごく強くなった」とラグビーの日本代表が褒めそやされている。

「日本らしいラグビー」というのだが、選手を見ると外国生まれの人がたくさん居る。
あれは、帰化作戦の勝利でもあると思うのです。

(ラグビーは国籍が日本でなくても、日本代表に入れる。
 だからサッカーの帰化作戦よりも簡単に実行できる。)

キャプテンのリーチ・マイケルさんからして、元は外国人です。(ニュージーランドから帰化した人)
それなのに誰もブーイングをしないのを見て、「日本人は国際感覚を身につけてきたなあ」と感心しました。

二重国籍の取得を容易にすれば、サッカーでもこのやり方ができるのではないか。

サッカー選手なら、誰でもW杯でプレイしたいと思うはず。
日本国籍をとってもそれまでの国籍を失わないようになれば、「日本代表でプレイしたい」と考える選手は増えるでしょう。

Jリーグにいるドウグラスとカイオ。

この2人のFWは、素晴らしい能力を持っているが、ブラジル代表に入っていない。

ぜひ説得して、日本代表に入ってもらおう。
この2人が入れば、CFの心配はなくなります。

CBも、1人は優秀な人を帰化で確保したいです。

闘莉王さんみたいな、リーダーシップのある人だと最高ですね。

本当は、イブラヒモビッチとヴァランが欲しいです。

この2人が加入したら、W杯の優勝も見えてくる。

私の考える強化策は、現状ではここまでです。

ここで提言したことのうち、いくつかは実行されるでしょう。
そう確信しています。

なぜなら、全体像を提示している人が他にいないからです。

他のプランが無い以上、これを採用するしかない。

もっと沢山のプランが出てきたら、最高なんですけどねー。


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