ハフェズ・アル・アサドは、バース党に加入し軍人になる

(『シリアとレバノン』小山茂樹著から抜粋)

1971年にシリアの大統領となるハフェズ・アル・アサドは、1930年10月6日にラタキアの山岳地の寒村に生まれた。
そこはアラウィー派の集落であった。

生家は、二間だけの平屋だったという。

ハフェズの父アリ・スレイマンには11人の子供がおり、ハフェズの弟のリファート(37年生まれ)は後年に、シリア防衛師団の司令官として酷薄な弾圧をして有名になる。

ハフェズは1951年に、20歳で中学校を卒業した。

47年にバース党に加入し、51年までに全国学生委員会の委員長になったという。

学生運動の時代に、ハリーム・ハッダーム(後に副大統領)、アル・カシム(後に首相)と友人になっている。

ハフェズは中卒後に、陸軍士官学校に入った。

アラウィー社会は非常に貧しかったので、軍人になる事は貧困からの脱却にもなった。

そして幹部候補生となり、空軍アカデミーに入学した。

55年に空軍士官になると、さらに激しくバース党の活動をした。
そして、党の指導部から注目されるようになっていった。

(2016年2月4日に作成)


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