フランス統治の時代②
典型的な植民地政策を実行する

(『シリアとレバノン』小山茂樹著から抜粋)

フランスの統治の特徴は、「政策や人事の継続性の欠如」だった。

統治機構の高官は次々と代わり、非効率で恣意的になった。

高官の数は不必要に過大で、行政機関の数は300→4000に増加した。

また、アフリカでの植民地政策を踏襲し、シリア人に対して侮蔑的な態度でのぞんだ。

言論・集会・出版を認めず、シリア人は裁判なしで投獄された。

フランス高官たちは、専制君主と化していた。

通貨はフランスにリンクされ、フランスの銀行が通貨規制を行った。

フランスの企業には、多くの特権が付与された。

学校ではフランス語が強要され、フランス国家が歌われた。

シリア・レバノンに駐留するフランス軍は、1.8万人に達し、その上ほとんどがアフリカ人兵(半数以上はセネガル人)であった。

(2015年10月23日に作成)


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