コートジボワール戦の感想⑦
長谷部誠選手の話 (木崎伸也さんの文)

(ナンバー2014年6/30臨時増刊号 から抜粋)

   以下の記事は、長谷部LOVEの視点にこだわった内容で、私のコートジボワール戦の
   感想とは大幅に異なります。

   でも、「長谷部LOVEを貫くとこうなるのか!」と思う面白い記事なので、取り上げる
   ことにします。

   木崎伸也さんが書いたものです。

   長谷部さんの試合感想は、良い分析をしていると思うし、すごく説得力があります。

   コートジボワールに逆転負けした直後に、マイクを向けられた長谷部はこう言った。

長谷部「 大舞台で自分たちのサッカーを表現するという事について、準備はできていると思っていたが、
     表現できなかった。

     まだまだ未熟さがあったと思います。 」

   長谷部はボランチとして先発すると、潰し役になり、攻撃では無理なパスを狙わず、
   長いパスをサイドに通して相手にカウンターの隙を与えなかった。

   自分たちの良さは出しづらいが、相手も輝かせない、長谷部らしい勝負強いプレーだった。

   しかし、ザッケローニ監督の考えは違った。

   後半に入っても長谷部が安全第一で前線のスペースにロングボールを蹴り込むと、
   後半9分には遠藤に代えた。

   長谷部のプレーでは、防戦一方の流れを変えられないと考えたのだろう。

   ところが、これが崩壊の号砲になってしまう。

   10分後に、日本は立て続けに2失点してしまった。

   ザック監督の采配ミスだった。

   コートジボワール戦の2日後に、長谷部は自分の2つの過ちを語った。

長谷部「 心身ともに最高の準備ができていた。

     それなのに自分たちのサッカーをできなかったのは、未熟だったから。

     上手く行かない時に修正する能力が足りなかった。

     リズムに乗れない時にリーダーシップを取るのは、自分の役目。
     そういう意味で責任を感じます。

     監督も言っていた通り、僕らボランチの重心が低すぎた。

     相手がセンターバック2枚とボランチ2枚の、計4人でボールを回していたのに、
     日本は前の2人だけで追っていた。

     中盤にはヤヤ・トゥーレがいたけど、真ん中は日本は4人(長谷部+山口+森重+吉田)に
     対して、相手は2人(トゥーレ+ボニー)だった。

     だから、ボランチの1人が前に行くことで、全体を押し上げる事が必要だった。

     勇気が足りなかった。 」

   長谷部の鋭敏な危険察知能力は、前に行く事を許さなかった。

   長谷部は、勝負師としての能力が高い。
   だからこそ、浦和レッズでもヴォルフスブルクでもタイトルに恵まれてきた。

   彼は、ブラジルに乗り込む前から、日本の致命的な弱点に気付いていた。

   コスタリカ戦をスタンドから見た翌日に、こう指摘している。

長谷部「 (3対1で勝利して)攻撃は良い状態だったが、守備では何度か決定機を作られていた。

     3~4点とられてもおかしくなかった。

     守備はもう少し修正が必要かなと思います。 」

   弱点に気がついているからこそ、初戦はリスク管理に集中したのだが、頑張る方向が監督と
   一致しなければ、長谷部の美学に反する。

   開幕前に長谷部は、「W杯で最も大事なのは、監督のやり方を信じることだ」と語っていた。

   まさに今、自分たちのやり方に立ち返る時だ。

 ○ 村本のコメント

   コートジボワール敗戦における最大の戦犯は、長谷部さんだと思います。

   ザッケローニ監督が「前からプレスに行け」と指示していたのに、キャプテンで攻守の要に
   いる長谷部さんが従わなかったのですから、その罪は重いです。

   長谷部さんは、2010年W杯で守備偏重の戦い方をした事に不満を持ち、「今度こそ
   自分たちのサッカーを貫く」と公言していました。

   しかし、本番ではびびってしまい、前回と同じ守備偏重のサッカーをしてしまった。

   とはいえ、私は長谷部さんを非難する気はないです。

   長谷部さんは日本代表で最も知的な選手の1人で、自分をコントロールできる人です。

   だからこそ、ザックはキャプテンに指名したのだと思います。

   『最も自分をコントロールできる長谷部さんでも、本番でびびってしまったこと』、これは
   深刻ですね。

   日本代表は、メンタルの強化が不可欠だと思います。

   長谷部さんは、W杯直前まで怪我で戦列を離れていました。

   それなのにスタメンで起用したのは、間違いだったと思います。

   彼がびびってしまったのは、コンディションに不安があったのも影響していたと思います。

   長谷部さんではなく、遠藤さんや青山さんをスタメンで起用すべきでしたよ。

(2014年12月5日に作成)


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