核兵器を自ら廃絶した唯一の国

(『南アフリカを知るための62章』から抜粋)

南アフリカは、世界でも有数のウラン鉱があり、アメリカの核開発に関与した。

IAEAの設立(1957年)にも、加わっている。

南アの核開発研究所は、アメリカが援助して設置された。

南アは、アパルトヘイト政策に批判があつまり国際社会から孤立すると、1970年に軍事目的の核開発に舵をきった。

1982年以降に核弾頭の製造を始めて、89年には6発の核弾頭を所有した。

1989年に大統領になったデクラートは、核兵器の廃絶を決めた。

この背景には、同年に敵対するキューバ軍がアンゴラから撤退した事や、国際社会に復帰するためには核兵器廃絶が必要だった事がある。

1996年6月までに核兵器を解体して、7月にはNPTに加盟した。
11月には、IAEAの査察を受け入れた。

その後は、アフリカの非核化に関わり、96年の『アフリカ非核兵器地帯条約(ペリンダバ条約)』の調印に力を貸した。


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