国土の特徴

(『北朝鮮の真実』重村智計著から抜粋)

北朝鮮の人口は、2400万人で、韓国の半分ほどである。

首都である平壌の人口は、325万人。

平壌以外には、開城市(人口30万人)などがある。

国土の面積は、1.2万平方kmで、北海道と九州を合わせたくらい。

山岳地帯が多く、寒冷地が多いため、農業には向いていない。

東部や北部は、ほとんどが山岳地帯である。

耕作面積は、全国土の20%ほどで、このため食糧の自給が難しい。

大きな河川は、中国との国境となっている鴨緑江や、ロシアとの国境となっている豆満江などがある。

最高峰の山は、2744mの「白頭山」である。

白頭山の山頂には、「天池」と呼ばれる湖がある。

白頭山は中国との国境にあり、領有を巡ってもめていた。
天池の中央に国境線を引くことで、決着した。

ちなみに、中国では白頭山を「長白山」と呼ぶ。

白頭山は霊山とされていて、多くの神話を生んでいる。

金日成は、日本の植民地時代には、白頭山を中心に抗日の闘争をしていたとされている。

北朝鮮では、金正日はこのゲリラ戦の最中に白頭山で生まれたと教えている。

韓国は、「金正日は旧ソ連で生まれた」と反論している。

白頭山は、漢方薬の宝庫でもあり、ここで採れる朝鮮人参は高級品である。

南東部にあり、日本海に面して存在するのが、「金剛山」である。

ここは昔から、朝鮮半島で一番の絶景として有名。

北朝鮮は、石油はないが、鉱物資源は豊富である。

ウラン、鉄鉱石、石炭、金などがある。

ウランを自前で調達できるために、核開発に乗り出した。


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