(『北朝鮮の真実』重村智計著から抜粋)
日本は、植民地支配をしていた時代に、産業施設を朝鮮半島の北部に集中させた。
朝鮮が南北に分かれると、北朝鮮はこの産業施設を有効に活用して、復興を果たした。
1970年までは、経済的には北朝鮮が韓国を圧倒していた。
当時は、ソ連からの援助もたくさんあった。
ところが、1960年代に「四大軍事路線」を掲げて、軍事拡大と思想優先を進めると、産業の発展が止まった。
その一方で韓国は、朴正煕・政権が経済優先の政策を採った。
そして、「漢江の奇跡」と呼ばれるほどの産業の発展を実現した。
「軍事」か「経済」かの、国家戦略の違いが、両者の明暗を分けたのである。