(北朝鮮の真実 重村智計著から抜粋)
アメリカは、毎年テロ報告書を発表し、ここで「テロ支援国家」を指定しています。
「テロ支援国家」とは、テロを行っている国かテロを支援している国を指します。
テロ支援国家に指定されると、アメリカからの武器売却が禁止されて、世界銀行などからの融資にアメリカは反対します。
北朝鮮がテロ支援国家に指定された理由は、「1987年の大韓航空機の爆破事件」
「1983年のラングーン爆破テロ」「日本の赤軍メンバーをかくまっている」でした。
アメリカは、2008年10月11日に、北朝鮮へのテロ支援国家指定を、解除しました。
これは、①核の無力化 ②核施設の検証 で、アメリカと北朝鮮が合意したからです。
この合意はあいまいで、①には原子炉の破壊は含まれていません。
②の査察についても、立ち入りではなく訪問と記されています。
結局、この合意は実現されず、アメリカは独自の制裁を続けます。
なぜアメリカが指定解除に応じたのかは、納得できる説明はありません。
(2013.12.11.)