(『コロンビアを知るための60章』から抜粋)
コロンビアでは、今でも対人地雷を敷設しているのは、ゲリラである。
国軍の兵力低下を狙ったり、コカ栽培地を守るために、地雷を使っている。
地雷の被害に遭うのは、貧しい農村地帯の住民が多く、3割が子供である。
コロンビアは、地雷を禁止する「オタワ条約」を、2000年に批准した。
それ以降、国軍は地雷を敷設せず、地雷を破壊してきた。
国軍が敷設した地雷は、撤去の作業中である。
一方で、ゲリラは地雷敷設を続けている。
地雷の被害者数は、2005年には1124名、06年には1167名と、世界一になってしまった。
カンボジアやアフガニスタンを抜いたのである。
地雷の寿命は50年と言われる。
50年間は、被害リスクを抱え続けなければならない。
(2013年6月11日に作成)