発送電の分離、その目的

(『電力供給が一番わかる』から抜粋)

『発送電の分離』とは、発電事業と送電事業を別々に分けることで、電力供給をより便利で合理的なものにしようとする、規制緩和政策のことです。

日本では規制緩和によって、企業や学校や病院などは、一番安い電力事業者から電力を買えるようになりました。

しかし、「電力会社以外から電気を買っている」という話は聞きません。

その理由は、『電力会社以外が発電をしても、それを売電する場合には、送配電網の使用料を電力会社に払わなければならないから』です。

このために、価格競争で負けてしまうのです。

電力改革で必要なのは、電力会社が送配電網を貸す時に要求する「託送料金」の算出メカニズムを透明化して、託送料金の低下を促すことです。

現在は、外部者は算出システムを知る事ができず、料金は高止まりしています。

そこで、『送電部門を電力会社から切り離して、誰もが平等に送配電網を使えるようにしよう』という考え方が生まれ、発送電の分離が求められるようになったのです。

発送電の分離を行うメリットは、以下の3つです。

@ 発電に新たな事業者が参入しやすくなり、発電市場が活発化する。
  それによって、発電コストが下がる。

A 託送料金が下がる。それにより、売電事業が活発化する。

B 現在行われている、各電力会社が自らの管内だけの最適化を目指す体制から、
  日本全体やアジア諸国との連携を目指す体制に変革できる

○村本のコメント

発送電の分離は、大筋においては実行が決定されましたが、細かい部分がまだ決められていません。

太陽光発電や風力発電を推進するためにも、送電網の改革・改良が必要です。

最近は防災対策の公共事業が、予算の大幅アップになっています。
しかし、電力網の改革や再生可能エネルギーの普及に、政府予算を投じた方が建設的だと思います。

(2013年3月13日に作成)


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