人工光合成を使ったギ酸の貯蔵

(『Newton 2021年8月号』から抜粋)

植物の行う光合成を、人為的に行うのが、「人工光合成」である。

これは、太陽エネルギーを物質に変換して貯蔵する技術だ。

豊田中央研究所は、太陽電池パネルのサイズ(1辺が36cmの正方形)でギ酸を合成できる、人工光合成の装置を開発した。

エネルギー変換の効率は、世界最高の7.2%という。

この装置は、二酸化炭素を含んだ水溶液と、触媒を含む電極、そして太陽電池を組み合わせたものだ。

太陽電池で発電しながら、水を電気分解し、水素イオンと二酸化炭素からギ酸を合成する。

ギ酸は、水素の供給源として注目されており、ギ酸を燃料とする「ギ酸・燃料電池」も研究されている。

(2022年5月1日に作成)


『新時代エネルギー』 目次に戻る

サイトのトップページへ行く