(『早わかり世界近現代史』から抜粋)
1920年11月にアメリカで、世界で初めて本格的なラジオ局が開設された。
その後、急速に放送局が増え、24年には533局に達した。
20年代末には、家庭の3分の1にラジオ受信機が普及した。
アメリカのラジオ革命は世界に衝撃を与え、たちまち世界各地でラジオが導入されていった。
ラジオは、強力なメディアとして定着していった。
そして、広告媒体として利用され始めた。
企業は、番組のスポンサーになって、自社製品を宣伝するようになった。
また、ラジオによって中央政府の情報が毎日流されるために、「国民意識」の形成が進んだ。
標準語の普及が進むことになり、都市の文化が地方文化を席巻していった。
ジャズなどの大衆音楽を広める事にも一役買い、大衆文化の質を変えた。
マス・メディアが文化形成を主導する時代の、幕開けとなったのである。
(2013.6.16.)