(『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ3』から抜粋)
レーガン政権は、自国の労働者と貧困層を踏みつけにした。
レーガンは、「アメリカの軍事力は弱体化しており、このままではソ連の攻撃に対抗できない」との作り話をし、国防費の増額を強く訴えた。
(実際にはソ連は弱体化が進んでいた)
この脅しは功を奏して、国防費は5年間で50%も増え、700億ドルもの大金を内政から軍事へと振り向ける事に成功した。
1983年には、48万人が『児童扶養世帯の扶助制度(AFDC)』の支援を受けられなくなった。
AFDCの給付額を減らされた人も、30万人弱となった。
さらに、フードスタンプ(食糧配給券)の予算は、120億ドル→100億ドルに減らされた。
学校給食の予算も、35億ドル→25億ドルに減った。
メディケイドや住宅補助の予算も減らし、都市支援の予算は半分にした。
その一方で、所得税の最高税率は大幅に引き下げて、70%→28%にした。
レーガン政権は、新兵器の開発を進めて、核兵器の予算を飛躍的に増加させた。
中東の防衛を重視し、中東のあらゆる場所を標的にできるイタリアのコミゾ基地に、核兵器の巡航ミサイルを配備した。
(2015.7.25.)
(『世界歴史体系 アメリカ史2』から抜粋)
レーガン政権は、1981年の初めに、『5年で1.5兆ドル』という史上最大の軍事増強計画を発表した。
中でも核兵器は、全面的な強化を明確に示した。
82年2月の予算案では、国防費の割合が30%と、ベトナム戦争時を上回った。
1983年3月にレーガン大統領は、「スターウォーズ演説」と呼ばれる、『SDI』という新防衛体系を発表する演説を行った。
SDIとは、大陸間の弾道ミサイルを宇宙から迎撃しようとするものである。
宇宙の軍事使用に特色があった。
(2016.1.24.)