(『世界歴史大系 アメリカ史2』から抜粋)
フランクリン・ローズヴェルト大統領のブレーンたちは、学界からの起用が特徴的だった。
彼が新設した機関には、ロー・スクール出身の若いエリート法律家がひしめいていた。
1920年代には、エリート法律家は法律事務所に勤めていた。
そこに変化が起き、彼らは政治(行政)を選ぶようになった。
これは新しい現象だった。
このブレーンたちは、政府の役割の拡大を不可避ととらえて、大衆の購買力の拡大で不況を克服しようとした。
彼らは、アメリカの伝統だった個人主義と自由主義を修正して、集団的・社会的な均衡を求めた。
(これは、当時には最先端の思想だった社会主義の影響があった)
彼らの手法は、利益調整をはかるという「ブローカー政治」だった。
(2013.6.18.)