(『金融危機の真実』から抜粋)
1913年に、JPモルガン商会とロックフェラー家が主導して、『連邦準備制度の理事会(FRB)』を設立した。
FRBは、議長と副議長を含めた7人で構成され、金融政策の策定や銀行の監視を行っている。
メンバーの任期は14年と長い。
議長は、メンバーの中から大統領が指名し、上院の承認を経て選出される。
FRBは、全米各地にある『12の連邦準備銀行』を統括している。
各連邦準備銀行は、市中銀行の監督の他に、『連邦準備券の発行』を行う。
連邦準備券とは、「ドル紙幣」の事である。
つまりFRBは、お金の蛇口を握っている。
この制度を、『連邦準備制度(Fed)』という。
日本のメディアは、FRBを『アメリカ中央銀行』と紹介している。
しかし、日本銀行とは違い、公的な組織ではない。
FRBは、JPモルガン・チェース銀行やシティ・バンク(ロックフェラー家の影響下にある)などが半数以上の株を所有しており、「単なる民間企業」にすぎない。
1913年12月末に、多くの上院議員がクリスマス休暇に入っている中で、騙まし討ち的に『連邦準備法』は可決された。
可決を主導したのは、ジョン・D・ロックフェラー、JPモルガン商会、ポール・ワーバーグ、エドワード・ヘンリー・ハリマン、ロスチャイルド家の代理人ヤコブ・シフといった、財界のトップ達だった。
彼らは、1907年にロンドンで起きた金融恐慌を見て、「アメリカに中央銀行が必要だ」と考えた。
そして10年には、『ジキル島の秘密会談』と呼ばれている、非公式の会合を行った。
ジョン・D・ロックフェラーは法案成立後に、「お金の蛇口が管理できれば、大統領のポストも議会もいらない」と言ったという。
この後、政府は何度か、FRBを公的な機関に作り変えようとしてきた。
ケネディ大統領は、連邦準備制度の廃止を考えていたといわれ、暗殺される半年前には財務省が銀行証券を発行するように行政命令を出していた。
現在も、連邦準備制度はロックフェラー家やモルガン家らの強い影響下にある。
(2013.4.24.)