(『ペンタゴンの陰謀』フィリップ・J・コーソー著から抜粋)
ロズウェル事件の報告書を読んで調べたところ、ロズウェルの宇宙船には不思議な点があった。
まず食糧を積んでおらず、食事用の設備がなかった。
水も積んでおらず、排泄物やゴミの処理設備もなかった。
包帯らしきものが入った救急箱らしきものは発見されたが、医療設備や薬は無くて、休息用のベッドも無かった。
アメリカ陸軍は上の事実から、「墜落した宇宙船は偵察機にすぎず、設備の整った母艦が近くに居た」と考えた。
ハーマン・オバース博士は別の説を唱えて、「墜落機は時間と次元を飛び越えられ、瞬時に元の所に戻れるのだ」とした。
私は、「乗員はロボットかアンドロイドで、任務のためにわざわざ作られたものだ」と考えた。
彼らはロボットであり、あらかじめプログラムされ、遠隔操作されていたのだろう。
ロズウェル宇宙船の乗員たちは食事をしてなかったようだが、地球人が宇宙に行くには食糧が必要である。
私は1962年に、上司のアーサー・トルードーと共に、ペンタゴンの補給部センターへ行った。
そこの貯蔵室にはあらゆる肉や野菜が置かれていて、担当の将校はこう説明した。
「ここの肉は、何か月も常温保存されていますが、虫や菌が発生していません。
この牛乳も、2年たっても腐敗していません。」
食品たちは透明なビニール・ラップで包んであったが、真空パックではなく、ラップはほこりよけのためだった。
私たちは研究者から、電離放射線で食糧を滅菌する方法を聞かされた。
殺菌してほこりのない清潔な部屋で保存すれば、細菌に感染しないという。
研究者の1人が説明した。
「ガンマ線を食品に照射するわけです。
まず食品にガンマ線をあて、ネズミに与えて害がないのを確認しました。
人間のボランティアでも試しました。
次に、常温で保存できるかの実験をしました。
肉や魚だけでなく、シチューのような合成食品もこしらえて、ネズミや犬に与えてみました。
半年にわたって動物で実験し、臓器や骨に放射能が残留するか見たわけです。
人間でも試してみたが、毒物症状は見られませんでした。
次に、味の調査をしました。
兵士たちに与えて反応を見たんです。
あと10年もすれば、多彩なインスタント食品が登場するでしょう。」
私とトルードーは試食をした上で、アメリカ陸軍・研究開発局からガンマ線照射食品の予算を出すことに決めた。
(2022年10月25日に作成)