(以下は『毎日新聞 2013年4月22日』から抜粋)
甲状腺は、喉ぼとけの下にある小さな臓器だ。
成人で、縦横4cmほどの大きさである。
甲状腺は、食物中のヨウ素を原料にして、甲状腺ホルモン(成長や代謝を促すホルモン)を作る。
チェルノブイリ原発事故の後、子供の甲状腺がんが急増した。
その数は6千人と言われている。
すでに調査・研究により、『ヨウ素131(放射性物質)を甲状腺が取り込むことで、がんになる事』が判明している。
甲状腺がんは、女性の方が発症率が高く、中高年に多い。
子供の患者は珍しく、通常だと「100万人に1人の発症率」とされる。
治療には、切除手術を行う。
(以下は、『NHK福島 東日本大震災・原発事故「甲状腺検査」
ゼロからわかる福島のいま 第26回』2023年3月16日のネット記事から抜粋)
甲状腺は、成長などを促すホルモンを出す臓器で、のどの前側にある。
人間は、海藻や魚介類に含まれるヨウ素を取り込んでホルモンを作っているが、原発事故などで放出される「放射性ヨウ素」も身体(甲状腺)に蓄積してしまう。
放射性ヨウ素は、核分裂が起こる際に発生するが、放射性物質の1つである。
これを甲状腺が取り込むと、放射能により細胞の遺伝子に傷がつく事があり、特に子どもは細胞分裂が大人より盛んなことから、数年から十数年後にがんになるおそれがある。
福島原発事故では、(大量の)放射性ヨウ素が放出された。