(毎日新聞2012年8月18日から抜粋)
福島原発事故後の、現地と東電本店とのやりとりを記録した、『東電のテレビ会議映像』について、報道規制が続いています。
会議の音声を消したり、映像の一部を修正したり、視聴する記者数を制限する、といった規制です。
『テレビ会議映像』は、今月6日~9月7日までの平日に、報道機関などに限って公開されている。
閲覧者は、録音や撮影を禁じられています。
映像は、2種類あります。
① 事故翌日の3月12日の午後11時 ~ 15日午前0時の
49時間 (音声付き)
② 3月11日の午後6時半 ~ 16日午前0時までの100時間
(音声なし)
東電がホームページで公開したのは、このうちわずか89分にすぎません。
①の映像は、頻繁に「ピー」という音が入ります。
東電は、1665ヵ所に、この音を入れた。
顔のぼかし処理も、29ヵ所あります。
東電は、きちんと情報公開をしなければいけない。
東電が公開しない事を正当化する背景には、情報公開法の対象になっていない事があります。
だが、東電の50.1%の株を取得した国の支援機構は、公開法の対象になっています。
○ 三木由希子さんの話
そもそも、国側に資料が保存されていないのがおかしい。
資料開示を国に求めても、「資料は東電にある」と言って、逃げてしまう。
事故を起こした東電に、情報の開示の選択権があるのは、公正ではない。
東電には税金が投入されており、事故の資料の保存と公開が必要です。
○ 村本尚立のコメント
私はネット上で、一般公開されている映像を見ました。
だらしのない公開っぷりには、心底あきれましたね。
1画面は完全に消されているし、顔のぼかしも多いです。
音声を消す「ピー音」には、深く腹が立ちました。
映像を見ながら、
「こんなふざけた公開の仕方をするなんて、国民にケンカを売っている
のと同じだ。
ここまで情報隠しを露骨にする神経は、逆にすごいな。
東電の上層部は、普通の神経ではないのだな。」
と感じましたよ。
国民(特に福島の人)は、根気よくきちんとした公開を求めていく事が大切です。
はっきり言って、こういう公開の仕方をしている時点で、東電には「2度と事故は起こさない」という強い決意は無いです。
東電は、1回倒産させて、国が責任を持って再建した方がいいです。