(毎日新聞2013年4月8日から抜粋)
菅内閣から野田内閣に代わると、経産省のエネルギー調査会の24委員のうち、7人に脱原発派が起用された。
「エネルギー環境の会議」の議論は、すべてがネット上で中継されて、視聴者のコメントも受け付けた。
その一方で野田内閣は、2012年6月に大飯原発を再稼動させた。
大飯原発の再稼動が決まった頃から、脱原発を求めるデモが大規模化した。
12年7~8月には、「エネルギー環境の会議」は過去に例のない「討論型の世論調査」を実施した。
その結果、「2030年代に原発ゼロ」に支持が集まった。
これを受けて、野田内閣は12年9月に、「30年代に原発ゼロが可能となるように、あらゆる策を取る」とする『革新的エネルギー・環境戦略』を決定した。
しかし、青森県・アメリカ・経済界から圧力を受けて、核燃料サイクルの廃止にまでは踏み込めなかった。