(『原発のウソ』小出裕章著から抜粋)
そもそも、「地震大国」の日本には、原発は適していません。
アメリカには100基を超える原発がありますが、大地震の可能性のある地域は避けて建てられています。
150基の原発があるヨーロッパは、ほとんど地震が起こりません。
地震多発地なのに原発をたくさん建てているのは、日本だけです。
このような無謀な行為を後押ししてきたのは、「地震の専門家」たちです。
彼らは、「日本には地震に対する高い知識があるから、大丈夫だ」と言ってきました。
ところが、阪神・淡路大地震や、東日本大震災で大きな被害が出ると、「予想を超える揺れだった」と言うばかりです。
これまで政府や電力会社は、「起こりうる原発事故について、安全審査で厳重に評価している」と宣伝してきました。
しかし彼らの想定では、「安全装置は必ず有効に働き、格納容器は決して壊れない」という仮定になっていたのです。
そういう前提だったので、事故後の環境汚染や住民の被曝は、考慮されていませんでした。
ですから、広域避難の計画もなく、すぐに避難させられないので「ただちに健康に影響はない」と言うしかなかったのです。
2011年4月下旬にマスコミの取材で、全国の原発に配備された非常用電源の容量は足りておらず、「いざという時には、ほとんどの原子炉は冷やせない」と判明しました。
各電力会社は、非常用電源を準備して「うちは大丈夫です」と言いましたが、それらは原発を止めないための嘘だったのです。