(『原発の真実』小出裕章著から抜粋)
3号機の3月14日の爆発については、報道では「水素爆発」になっていますが、専門家には「核爆発だった」と言う人もいます。
映像で確認すると、1号機とは異なり、黒い煙が上がりました。
私は、水素爆発は確実にあったと思います。
しかし、それに伴って核爆発まで起きたかどうかは、分かりません。
NPT(核兵器の拡散防止条約)が生まれてからは、「秘密裏に核実験が行われていないか」を監視するための測定機関(軍縮・不拡散センター)が、各国に設置されています。
日本では群馬県の高崎にあるのですが、そこが「3月15日~16日にかけて、大量のヨウ素135を検出した」と報告しました。
ヨウ素135の半減期は6.7時間なので、14日~15日に生み出されたと考える以外にありません。
そうすると、3月14日に3号機で核爆発が起きた可能性もあります。
なぜなら、水素爆発だけなら、大量放出はあり得ないからです。
もし核爆発があったなら、使用済み核燃料のプールで核分裂反応が進んだことが想定できます。
(その後、2011年5月9日に軍縮・不拡散センターは、「データは誤り」として発表を削除しました)
○村本尚立のコメント
この件については、私は「核爆発があった」という説に賛同しています。
爆発の映像を見ると、もの凄い量の物質や煙が、上空に高く舞い散っているのが確認できます。
私の感覚としては、「この爆発は普通ではない」と感じます。