(『原発の真実』小出裕章著から抜粋)
福島原発から40km離れた飯館村の土壌からは、1kg当たり16万ベクレルのセシウムが検出されました。
これは、一般人が立ち入ってはいけないレベルです。
1年間に一般人が浴びていい放射能は、1ミリシーベルトです。
アメリカは、福島原発から80km圏内に住むアメリカ人を、事故後にすぐに避難させました。
福島県の土壌と葉物野菜からは、ストロンチウム89と90が検出されました。
ストロンチウムは、プルトニウムのようにほとんど揮発しません。
ストロンチウムは毒性が高いので、外部に出ないように事故を収束させなければいけません。
3月23日には、東京都の水道で、基準を超えるヨウ素が検出されました。
放射性物質は、風に乗って飛びます。
ヨウ素やセシウムは、揮発性が高いので遠くまで飛びます。
3月15日には、放射能を多量に含んだ雲が東京に届き、東京を汚染しました。
すでにデータで認められています。
東京での一番ひどい汚染は、3月15日だったようです。
(毎日新聞2011年9月30日から)
文部科学省は、2011年9月30日に、『福島第1原発から45km離れた飯館村を含む、同県内の6ヵ所の土壌から、プルトニウムが検出された』と発表した。
さらに、原発から80km圏内の広範囲で、ストロンチウムも検出された。
調査は6~7月に行われ、80km圏内の100ヵ所の土壌で実施した。
6ヵ所でプルトニウム238が見つかり、事故前はほとんど検出されていなかったため、原発事故で飛散したと分析した。
プルトニウム238の最大濃度は、1平方メートルあたり4ベクレル(浪江町)。
239と240の合計では、同15ベクレル(南相馬市)。
東電などは、「プルトニウムは重いので、遠くまで拡散しにくい(飛散していない)」と説明していた。
(それが間違いだったと判明した)
ストロンチウム89は、半数近い地点で検出されました。
半減期が50日と短いことから、原発事故によるものと分かった。
最大濃度は、2.2万ベクレル(浪江町)。
(毎日新聞2011年10月12日から)
横浜市港北区のマンション屋上で、ストロンチウムが検出された。
福島第1原発の80km圏外では、ストロンチウムの検出は初めてだ。
屋上の堆積物を採取し、8月に「同位体研究所」で測定したところ、ストロンチウム90(半減期30年)を1kgあたり195ベクレルで検出しました。
横浜市は、福島原発から250km離れている。
(毎日新聞2011年8月26日から)
千葉県は、「白井市のもち米から、1kgあたり47ベクレルのセシウムを検出した」と発表した。
セシウム134が22ベクレル、同137が25ベクレルだった。