福島原発事故⑥
各地が汚染された

(以下は『原発の真実』小出裕章著から抜粋)

福島原発の事故後、原発から40km離れた飯館村の土壌から、1kg当たり16万ベクレルのセシウムが検出された。

これは、一般人が立ち入ってはいけないレベル。

1年間に一般人が浴びていい放射能は、1ミリシーベルト。

アメリカ政府は、福島原発から80km圏内に住むアメリカ人を、事故後にすぐに避難させた。

福島県の土壌と葉物野菜からは、ストロンチウム89と90が検出された。

ストロンチウムは、プルトニウムのようにほとんど揮発しない。

ストロンチウムは毒性が高いので、外部に出ないように事故を収束させなければいけない。

2011年3月23日に東京都の水道で、基準を超えるヨウ素が検出された。

放射性物質は、風に乗って飛ぶ。
ヨウ素やセシウムは、揮発性が高いので遠くまで飛ぶ。

3月15日には、放射性物質を多量に含んだ雲が東京に届き、東京を汚染した。
すでにデータで認められている。

東京での一番ひどい汚染は、3月15日だったようだ。

(以下は『毎日新聞 2011年8月3日』から抜粋)

日本政府は、1kgあたり500ベクレルを超える放射性セシウムが検出されたため、栃木県全域の肉牛の出荷停止を指示した。

肉牛の出荷停止は、福島、宮城、岩手に次いで4県目である。

全国のホームセンターで販売された腐葉土からも、高濃度の放射性セシウムが検出されている。

京都府では、茨城県産の堆肥から4900ベクレルが検出された。

岩手県は、汚染された稲わらを与えられた牛の肉が、計355頭も出荷されていたと発表。

稲わらが残っておらず調査できなかった畜産農家もある。

(以下は『毎日新聞2011年8月26日』から抜粋)

千葉県は、「白井市のもち米から、1kgあたり47ベクレルのセシウムを検出した」と発表した。

セシウム134が22ベクレル、同137が25ベクレルだった。

(以下は『毎日新聞2011年8月27日』から抜粋)

原子力安全・保安院は、福島第1原発の1~3号機から放出された放射性物質と、広島原爆で放出された放射性物質の総量を発表した。

セシウム137は、福島原発事故では放出量は1.5万テラベクレルで、広島原爆の89テラベクレルの168倍となった。

ストロンチウム90は、福島原発事故では放出量は140テラベクレルで、広島原爆は58テラベクレル。

ヨウ素131は、福島原発事故では放出量は16万テラベクレルで、広島原爆は6.3万テラベクレル。

福島県は、「県内で6~8月に捕獲したイノシシ12頭から、規制値を超える563~3221ベクレルのセシウムを検出した」と発表した。

また福島市と南相馬市のユズからは、680~2400ベクレルのセシウムが検出され、県は両市の農家に出荷自粛を要請した。

(以下は『毎日新聞2011年9月30日』から抜粋)

文部科学省は2011年9月30日に、『福島第1原発から45km離れた飯館村を含む、同県内の6ヵ所の土壌から、プルトニウムが検出された』と発表した。

さらに、原発から80km圏内の広範囲で、ストロンチウムも検出された。

この調査は6~7月に行われ、80km圏内の100ヵ所の土壌で実施した。

6ヵ所でプルトニウム238が見つかり、事故前はほとんど検出されていなかったため、原発事故で飛散したと分析した。

プルトニウム238の最大濃度は、1平方メートルあたり4ベクレル(浪江町)。

同239と240の合計では、同15ベクレル(南相馬市)。

東電などは、「プルトニウムは重いので、遠くまで拡散しにくい(飛散していない)」と説明していた。

(※それが間違いだったと判明した)

ストロンチウム89は、半数近い地点で検出された。

半減期が50日と短いことから、原発事故によるものと分かった。

最大濃度は、2.2万ベクレル(浪江町)。

(以下は『毎日新聞2011年10月12日』から抜粋)

横浜市港北区のマンション屋上で、ストロンチウムが検出された。

福島第1原発の80km圏外では、ストロンチウムの検出は初めてだ。

屋上の堆積物を採取し、8月に「同位体研究所」で測定したところ、ストロンチウム90(半減期は30年)を1kgあたり195ベクレルで検出した。

横浜市は、福島原発から250km離れている。

(以下は『毎日新聞2012年8月22日』から抜粋)

福島県でのプルトニウム調査(第2次調査)の結果が発表された。

福島原発から100km圏内の62地点で調査をしたところ、10地点でプルトニウムが検出された。

他の地点でも検出されたが、事故によるものかは特定できない。

今回は、2011年の前回調査で検出された地点の近くを中心に調べた。

検出された最大濃度は、プルトニウム238が土壌1平方メートル当たり11ベクレル、同239と240の合計は19ベクレル、同241は150ベクレルだった。


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