(毎日新聞2013年2月14日から)
私は福島原発の事故発生後ずっと、「今回の原発事故によって、甲状腺がん等の病気が、相当数出てくるだろう」と考えてきました。
残念な事ですが、ついに具体的なかたちで病気が現れてきました。
以下は、毎日新聞の記事からの抜粋です。
福島県の甲状腺検査で、新たに2人が甲状腺がんと診断された。
昨年9月に判明した1人と合わせて、合計3人になった。
他に7人が、甲状腺がんの疑いがあると診断された。
7人は、約8割の確率で甲状腺がんの可能性があるという。
疑いのある者を含めた10人の内訳は、男性3人、女性7人。
平均年齢は15歳だ。
原発周辺の13市町村の3.8万人の中から見つかった。
子供の甲状腺がんの発症率は、「100万人に1人」が通説である。
鈴木真一・県立医大教授は、チェルノブイリ原発事故では最短で4年後に発症したとして、「元々あったものの可能性が高い。(原発事故との因果関係は)考えにくい。」と語っている。
一方、北海道がんセンターの西尾正道は、「チェルノブイリ原発事故では4~5年後から甲状腺がんの増加が認められたが、それは検査を実施したのが4~5年後からだっただけで、もっと早くから発症していた可能性もある」と言う。
○村本のコメント
本来だと100万人に1人の病気が、3.8万人の中で最大の場合10人に発症しているのだから、どう見ても原発事故の影響でしょう。
これを「原発事故と関係ない」と言える鈴木真一さんは、まともな感覚ではありませんよ。
「見たいもの以外は見ない」という、原発村の村民の方々が発症している病気に、かかっています。
つらいのは、甲状腺がんの原因は「放射性ヨウ素」であり、今からがん予防の対策をしようとしても出来ないことです。
福島の子供たちは、チェルノブイリ近くにいた子供たちと同じく、これから何十年間も甲状腺がんにかかっていないかを、定期的に検査しないといけません。
もう原発は、卒業しましょう。