加速器実験施設「J-PARC」での被曝事故など

(以下は『毎日新聞 2013年5月26日』から抜粋)

加速器実験施設「J-PARC」(茨城県の東海村にある)で、放射能漏れと被曝事故が起きた。

事故を起こしたのは、「ハドロン実験施設」だ。

加速器で加速させた陽子線を、標的に衝突させて、ニュートリノなどの粒子を発生させている。

衝突では、目的外の物質も多数生じてしまう。

今回の事故は、標的である金に、予定よりも400倍の陽子線を照射して起きたらしい。

このため金が蒸発してしまい、放射性のナトリウム、ヨウ素、テルルなどが生じた。

施設内の放射線量が上昇したため、排気ファンを動かして、室内の空気を強制的に排出した。

そのため、放射性物質は施設外にまで飛散した。

東海村では、福島原発の事故後、村上達也・村長が「脱原発」を宣言した。

そして代わりに、世界最先端の研究拠点を目指す「TOKAI原子力サイエンス・タウン構想」を打ち出した。

その柱にしているのが、J-PARCである。

J-PARCは2009年に、1524億円をかけて、第一期の計画が完成した。

東京ドーム14個分にあたる65ヘクタールの敷地に、3台の陽子加速器などを配している。

実験装置の一部を茨城県が専有し、企業に有償で開放する珍しい施設でもある。

J-PARCの加速器は、最高500億電子ボルトと、エネルギーが桁違いに大きい。

当面は、全ての実験を中断する事が決定した。

(以下は『毎日新聞 2013年2月17日』から抜粋)

アメリカのワシントン州にあるハンフォード核施設で、放射性廃棄物を貯蔵する地下タンクから、汚染水が漏れているのが判明した。

タンク1基で、1年間に570~1140リットルが漏れているという。

ハンフォード核施設は、長崎に投下された原爆に使われたプルトニウムを製造した施設である。

ワシントン州政府は、「住民の健康に直ちに被害はない」と発表した。

(※「住民の健康に直ちに被害はない」というごまかしの説明は、福島原発事故の直後に日本政府が言った事と全く同じである。
これは「長期では被害があり得る、あるとのデータが出ている」という裏メッセージが含まれている説明だ。)

(以下は『東京新聞 2017年6月13日』から抜粋)

茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の施設で起きた、被曝事故。

放医研は、「作業員5人のうち、一部の人の肺でアメリシウムが計測された」と発表した。

アメリシウムは、プルトニウムから変化してできるので、プルトニウムを吸い込んだ可能性が高い。

事故直後の原子力機構の測定では、作業員の1人の肺から2.2万ベクレルのプルトニウムが見つかっていた。


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