(以下は『毎日新聞 2011年4月12日』から抜粋)
ドイツの大企業「シーメンス」は、「フランスの原子力大手企業であるアレバとの原発製造における合弁を解消した」と発表した。
シーメンスは、福島原発事故をうけて「原発の将来性が不確実になった」とし、原子力事業からの全面撤退も考えているという。
シーメンスは、ロシアの国営の原子力企業「ロスアトム」との合弁計画も、解消を検討している。
(以下は『毎日新聞 2012年10月16日』から抜粋)
リトアニアで、日立が受注しているビサギナス原発の建設の是非を問う、国民投票が行われた。
建設反対が63%に達し、賛成の34%を大きく上回った。
同時に行われた議会選挙でも、原発計画の再点検を求める左派の野党が躍進し、政権交代する見通しである。
リトアニアは電力の7割をロシアからの輸入に依存しており、原発新設を目指していたが、 昨年の福島原発事故を機に見直しの声が広がった。
日立の事業計画は、海上売上高の比率を5割に高める方針だが、リトアニア原発の 成功を前提にしている。
リトアニア原発の受注は、福島原発事故後に日本企業が受注した第1号案件だ。
(以下は『しんぶん赤旗日曜版 2023年4月30日・5月7日合併号』から抜粋)
ドイツで4月15日に、運転していた最後の3基の原発が停止した。
1961年に旧西ドイツで原発が初稼働してから約60年、一時期は発電量の3割を超えた原発の終幕である。
これは長年にわたり活動してきた人々の勝利である。
だがリンゲンの核燃料施設は、まだ稼働を続けている。
この施設を所有するフランスのフラマトム社は、ロシア企業と合併で核燃料の製造をしている。
活動家たちはこれも止めようとしている。
ドイツでは、1970年代から反核兵器・反原発の市民運動が行われてきた。
だからレムケ環境相(緑の党)は、全ての原発が停止したさい、「反原発運動を闘ってきた多くの活動家に感謝したい」と記者会見で述べた。
レムケ環境相は言う。
「原子力の持術は、ドイツのような高い技術国でも制御できない。脱原発でドイツはより安全になる。」
ドイツでは2002年に、社民党と緑の党の連立政権が、2022年頃までに原発を廃止すると法制化した。
その後、メルケル政権が廃止時期を延長したが、2011年の福島原発事故を受けて22年末までの原発終了に改めて決めた。
ドイツは再生可能エネルギーを拡大させており、2022年の総発電量のうち再エネは46.3%を占めている。
2011年の20%から大きく成長している。
ロシア・ウクライナ戦争が始まると電力供給に不安が出たので、2023年4月15日まで原発稼働の時期が延長された。
だがそれ以上の延長はせず、上記のとおりこの日をもって原発が全て停止した。
ドイツは(ウクライナ側につき)ロシア産ガスの購入を止めたので、その分を石炭火力発電所の稼働などで代替しているが、これに対し活動家の批判も出ている。
ドイツはこれから、30基以上の原発の廃炉作業を進めていく。
高レベルの放射性廃棄物は、16ヵ所の中間貯蔵施設に保管されており、最終処分場はまだ決まっていない。
(以下は『しんぶん赤旗日曜版 2023年6月4日号』から抜粋)
以下は、世界の原発に詳しいマイケル・シュナイダーの話である。
「日本では、原発を60年以上も稼働させる法案が議論されていますが、60年も稼働させるのは難しい。
フランスでは、56基の原発のうち、去年は半分が運転しませんでした。
世界にある原発のうち、50年以上稼働しているのは、十数基にすぎません。
なぜならカネがかかりすぎるから。
過去30年にEU内で原発の建設が始まったのは、2005年のフィンランドと、2007年のフランスだけです。
だがロシアは、自国やベラルーシ、中国、エジプト、バングラデシュ、イラン、トルコで原発を建設している。
フランスのマクロン大統領は、「原発ルネサンス」と宣伝していますが、原発建設は進んでいません。
2007年に着工した(フランスの)フラマンビル3号機の建設費は、220億ユーロ(3兆2300億円)に達していますが、また稼働に至っていません。
原発は工事が長引き、新規の建設プロジェクトはどれも高額の費用がかかっています。」