(毎日新聞2011年4月12日から抜粋)
原子力安全・保安院と原子力安全委員会は、福島第一原発の事故について、事故の深刻度を示す国際評価「INES」を、最悪のレベル7に引き上げた。
レベル7は、過去にはチェルノブイリ事故しかない。
安全委と保安院は、大気中に放出された放射性物質の量を推計した。
ヨウ素131換算で、安全委は63京ベクレル、保安院は37京ベクレルとした。
レベル7の放出量は数京ベクレル以上とされ、今回のレベル引き上げとなりました。
チェルノブイリ事故の放出量は、520京ベクレルとされる。
保安院は「放出量は10分の1である」と説明した。
ただし、海水への漏出などを加えると、さらに放出量は上がる。
東電の松本純一は、「放射線量の合計は、チェルノブイリを超えるかもしれない」と会見で話した。
福島原発は、事故から1ヶ月が過ぎても安定停止せず、放射性物質の封じ込めも出来ていない状態だ。
保安院は、震災の翌日に「レベル4相当」とし、その後に「レベル5」と改めていた。
○ 村本のコメント
この情報は事故から1ヶ月後に出ましたが、私はこれを見た時に「日本は終わるのかもしれない…」と、やや絶望感に襲われました。
チェルノブイリ事故についてある程度知識のあった方は、同じ心境だったと思います。
幸いな事に、まだ日本は終わっていませんね。
ソ連が崩壊した原因の一つに「原発事故」が挙げられているくらいに、原発事故の後始末は金・労力・時間などが掛かります。
福島原発の後処理は、これからが本番です。
これを書いている時点で、事故から2年近く経ちましたが、「放射性物質の漏出の総量」や「各放射性物質の漏出量の内訳」などは、詳しく調査されていません。
このまま、うやむやにするつもりなのでしょうか?
民間の方が独自に調査されていますが、本来は国や東電が全力で取り組むはずの事です。
(2013年2月20日に作成)