ジェリー
犯罪の被害者と加害者が引き寄せ合っているというのは、どうも理解できません。
エイブラハム
襲撃される人と襲撃する人は、その出来事を共同で創り上げている。
引き寄せられてくるのは、あなたが関心を向ける対象のエッセンスである波動だ。
だから、心から望むことは実現するし、心から嫌だと思うことも実現する。
あなた方が望まない目に遭うのは、望まない様々な事に関心を向けているからだ。
傷害事件があったら、こういう風に考えるといい。
「それは誰かの経験だ。自分はそれを選ばない」
望むことを考えれば、前向きの創造を一緒にできる人達を招き寄せることができる。
望まない人や経験から避けたり隠れたりする必要はなく、望む人や経験を招き寄せればいい。
ジェリー
私は若い頃、武術を習い護身術にも精通しました。
10代から33歳になるまで、毎週のように殴り合いに巻き込まれ、誰かを殴っていました。
でも33歳の時に「タルムード逸話集」という本を読んで、復讐がどれほど非生産的かを知り、「もう復讐しないぞ」と決心しました。
それ以来、1度も人を殴ったことがないです。
人に突っかからなくなり、ケンカ早い人にも全然出会わなくなったのです。
エイブラハム
あなたは33歳の時に、関心を向ける方向を変えたのだ。
ケンカをする度に、意識的にではなかったかもしれないが、「もうこんな経験はしたくない」との思いが明確になっていった。
そしてタルムード逸話集が疑問に答えてくれて、あなたの新たな意図がさらに明確になり、新しい引き寄せの作用点が生まれたのだ。
ジェリー
あなたは「似たものが引かれ合う」と言います。
しかし、自分にないものを持つ者に惹かれる事があります。
例えば外向的な男性が内気な女性と結婚するとか、外向的な女性が物静かな男性に魅力を感じるとか。
エイブラハム
波動が一致しなければ、引き寄せは働かない。
引かれ合うなら、波動が似ているはずだ。
物静かな男性が外向的な女性に引かれるのは、「もっと外向的になりたい」という気持ち(願望)があるからで、自分の意図する対象に引かれている。
思考は波動であり、引き寄せの法則によって似た思考に引き寄せられる。
思考はモノもしくは言明であり、創造の道具でもある。
自分の思考を意図的に心地良いほうへ導くこと、それが楽しい人生の鍵だ。
(『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』から抜粋)