許容し可能にする術③
この術は我慢ではない、前向きな事に集中することだ

エイブラハム

『許容し可能にする術』について、誤解する人が大勢いる。

その人達は、許容し可能にすることを「我慢すること」と思っている。

何かを心配したり不安に思っているのに、それを許そうとするのは、我慢しているだけだ。

我慢と許容し可能にすることは別のことで、我慢はネガティブな感情を覚えるが、許容し可能にするのはネガティブな感情にならない。

誰かを助けたいと思った時は、問題に焦点を定めるのではなく、解決策を求めなさい。
そうすれば前向きな気持ちになる。

友達が病気になったら、元気になった友達の姿を想像するように努めなさい。

友達の病気に注目すると、暗い気持ちになる。
しかし回復の可能性に注目すれば、明るい気持ちになる。

あなたが明るい気持ちになっている時は、自分の「内なる存在」と繋がっている時で、友達の回復に良い影響を及ぼす。

もちろん友達が病気に焦点を定めていれば、治らないだろう。

だが友達のその思考にあなたが同調すれば、さらに望まない方向へ向かってしまう。

他人が認めてくれなくても、他人からどう見られていても、ネガティブな暗い感情にならないならば、「許容し可能にする」状態に達したと思っていい。

楽しい経験だけに参加するという筋を通せるなら、あなたは「許容し可能にする」状態に達している。

世界を眺めていつも楽しい気持ちでいられるなら、あなたは「許容し可能にする者」だ。

「欲すること」と「必要とすること」は違う。

欲することに焦点を定めていると、前向きな明るい気持ちになる。

だが必要と考えることに焦点を定めると、あなたは欠落に焦点を定めており、ネガティブな暗い気持ちになる。

さらに、解決策に焦点を定めている時は、前向きな明るい気持ちになる。

だが問題に焦点を定めている時は、ネガティブな暗い気持ちになる。

この違いは非常に重要だ。

ジェリー

私は子供の時、極端に病弱でした。

少し大人になった頃、「もう病気は嫌だ」と思い、それからは基本的にとても健康になりました。

この2つの状況と、『許容し可能にする術』はどう関係するのでしょうか?

エイブラハム

何かを感情を込めて欲すると、「意図的な創造」の方程式の半分は満たされる。

そして、その実現を期待して許容すると、方程式のもう半分が満たされる。

「私は~を望み、その実現を許容し可能にする」と宣言すれば、どんな事も迅速に創造できる。

許容し可能にする状態では、決してネガティブな気持ちにはならない。

従って、何かを欲し、それについて前向きな気持ちだけを感じれば、それが『許容し可能にする』状態だ。

病気から脱して健康になるには、健康について思考しなければならない。

病気の現状を超えたところを見たいと望み、そこに焦点を定める必要がある。

未来の健康な身体をイメージするか、過去の健康だった頃を思い出せば、あなたの思考と欲求は一致する。

そうなれば状態の改善を「許容し可能にする」ので、健康になる。

ジェリー

私は、友達の行動について、許容し可能にするのが困難な時期がありました。

友達が私の望むとおりに行動すべきだと思い、そうでないと不快で腹が立ったのです。

エイブラハム

あなたがネガティブな気持ちになったのは、「許容し可能にする」状態でなかったという信号だ。

あなた方は、「許容し可能にすること」を自分に認めないから、他人にも認めない、という場合が多い。

自分の良い所を認めないと、他人の良い所も認められない。
自分を受け入れ肯定することが、他人を評価し肯定するための第一歩なのだ。

自分を受け入れるには、完璧になる必要はない。

あなた方は常に変化し成長しているから、完璧という終点はあり得ない。

そうではなく、自分についても他人についても「自分が見たいものを見る」という意志を持つことだ。

誰かがあなたの中の何かを否定すると、それはその人の目に表われ、あなたは自分が非難されていると感じる。

だが、それは否定する者のほうに欠落があり、あなたに何かが欠けているのではない。

その人達は他人を「許容し可能にすること」ができず、そのためにネガティブな気持ちになっている。

「自分が楽しいと感じるものだけを見よう」と決意すれば、『引き寄せの法則』で楽しい経験だけができる。

あなた方に理解してもらいたいのは、「完了することは決してない」という事だ。

あなた方は常に成り行く状態にあり、常に成長のプロセスにある。

あなたが自分について前向きの感情だけを抱いていれば、自分自身を「許容し可能にする」者になれる。

あなたが他人に前向きの感情だけを抱いていれば、他人を「許容し可能にする」者になれる。

「許容し可能にする」とは、前向きの感情でいることだ。

そのためには、関心を向ける対象をコントロールし、心地良いものに関心を向けなければならない。

自分と調和するものだけを見て引き寄せる、それが「許容し可能にする」という事だよ。

「許容し可能にすること」は最も輝かしい在り方で、いったんその境地に達すればひたすら上昇のスパイラルが続く。

(『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』から抜粋)


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