ジェリー
私は『節目ごとの意図確認』を、小さな目標(意図)の連続だと考えました。
そこで質問ですが、私たちには人生で完成すべき大きな目標はないのでしょうか?
エイブラハム
ある。
あなた方はこの物質世界に生まれ出る時、ある意図を抱いていた。
だが、この瞬間の意図が最優先されるし、進化し続ける存在として常に選択肢が与えられている。
あなた方は、身体に宿った時の自分を超えて成長してきた。
今回の人生経験が視野に付け加えられている。
ジェリー
すると私には、生まれ出る時の目標が何だったか分からないのですか?
エイブラハム
あなた方は生まれ出る前に、幸せになりたい、人を元気づけたい、成長したい、というような大まかな意図しか抱いていない。
具体的なプロセスは、今のあなたの決断に任されている。
ジェリー
どうすれば成長したと分かりますか?
エイブラハム
あなた方は常に成長を求める存在だから、自分が成長したと気付けば明るい前向きな気持ちになる。
そして停滞していると感じれば、ネガティブな暗い気持ちになる。
前向きな感情になれば、自分の意図と調和していると分かる。
私たちの視野からすれば、明るい前向きな感情でいられる事が、一番の成功だ。
ジェリー
『節目ごとの意図確認』『創造のワークショップ』『瞑想』。
この3つの違いを説明していただけますか。
エイブラハム
まず『瞑想』は、内なる世界を感じ取ることを目的とする節目だ。
思考を鎮めて、物質世界を超えたことを感じ取ろうとする。
瞑想とは、物質世界から焦点を移して、内なる世界に焦点を定める方法だ。
次に『創造のワークショップ』だが、これは自分の欲求を具体的かつ正確に考え(思い描き)、引き寄せの力を強めて創造のスピードアップを目指すものだ。
特定の欲求に思考を向け、対象を引き寄せるスタート地点にする。
『節目ごとの意図確認』は、自分が新しい節目に入ることを認識し、そこで立ち止まって何を望むかを確認する。
この作業は、意図的な創造の障害を取り除くことでもある。
ジェリー
幸せになるにはどうすればいいですか?
エイブラハム
幸せな気分は、あなた方の本来の自然な状態だ。
自分が幸せであることを許容しないなら、本来の自分を遠ざけることになる。
この瞬間、自分が幸せだと気付いたら、その幸せはどこから来たかを確認しなさい。
何が気持ちを明るくしてくれるかを覚えておいて、元気になりたいと思った時にそれを活用しなさい。
あなた方が幸せになれるのは、自分が望むこと(好きなこと)に思考を向けている時だ。
だから、望むことだけに関心を向けるぞと決意すれば、どんな状況でも幸せになれる。
私たちがあなた方を観察して気付いたのは、不愉快な経験をすると、それが5分や10分で終わっても後々まで思い返したりして引きずる人が多い、という事だ。
大抵の場合、実際の出来事ではなく、前に起こった嫌な事を考えて暗い気持ちになっている。
だから自分が望む事に焦点を絞れば、ネガティブな感情の大半は消すことができる。
ジェリー
『節目ごとの意図確認』をしていけば、したい事をもっと沢山できるようになりますか?
エイブラハム
『節目ごとの意図確認』が上手くできるようになると、一日のうちでしたい事をする時間が増えるのに気付くはずだ。
望むものに意識して思考を向ければ、宇宙の力をうまく利用できるし、沢山のことが少ない時間で実現する。
ジェリー
多くの人は、どうして惰性で創造するのを選ぶのでしょうか?
エイブラハム
それは、宇宙の法則を理解していないからだ。
その人達は選択肢が与えられているのが分からず、運命だの宿命だのを信じている。
自分が思考を通じて経験を招いている事が分かっていないのだ。
惰性で創造していると、『引き寄せの法則』によって同じ事が引き寄せられてくる(同じ経験を繰り返すことになる)。
やがて、それが現実だと思い込んでしまう。
多くの人達は、「自分には選択できない」「選べるほど自分には価値がない」と教えられている。
だが意図的な創造に慣れてくれば、自分も適切な選択ができると分かるだろう。
ジェリー
「自分は何も望んでいない」とか「欲求を持つのはいけない事だと教えられた」と言う人達に、何か言うことはおありですか?
エイブラハム
欲求を持たないというのも、1つの選択だ。
だが欲することは「意図的な創造」の始まりだから、欲求を持たなければ人生の意図的なコントロールを拒否することになる。
何事にも無関心でだらけた状態は、矛盾した思考で創造の勢いを殺ぎ続けた結果だ。
ジェリー
「私は暮らしていけてるし、もっと大きな事を実現する欲求が持てない」と言う人達がいます。
エイブラハム
それは多くを求めないのではなくて、多くを持てないと思い込んでいるのだ。
望むものが得られず失望するのを避けようとしているのだが、望むものが得られないのは欠落に焦点を定めているからだ。
望むものに焦点を定めれば、ワクワクして前向きな気持ちになるし、その対象が引き寄せられてくる。
(『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』から抜粋)