拡大した自分に同調する時、喜びを感じ楽しい人生となる

エイブラハム

あなた方は物質世界で様々な経験をして、「自分はこちらの方が良い」という新たな好みや願望を生み出す。

言い換えるなら、人生を生きることで、もっと良いものを発見していく。

あなた方は「望まないもの」に出会った時、逆に「何を望むか」が明確になる。

こうやって新しい願望が生まれるのだが、ほとんどの人達はこの拡大のプロセスに気付いていない。

何を望まないかを知る事で、「何を望むか」という拡大した考え方が明確になるが、あなたの『内なる存在』はその拡大した思考に関心を集中する。

大切なのは、『新たなもっと良い人生(願望)が生まれる時、その新しい人生に自分を同調させるか、それとも抵抗するかを選択することになる』という事だ。

この選択しだいで、人生が楽しくなるか惨めになるかが決まる。
拡大成長した自分になるのを許容するか、それともしないかの、分かれ道だからである。

すべての創造に先立って、常に思考がある。

あなた方が物質的な現実と呼ぶものは、かつては思考あるいはアイディアだった。

あなた方が具体的な形として見るものは全て、かつては思考であり、それが十分な思考期間を経て結実し、見える形となる。

この創造のプロセスに、例外は一切ない。

地球という星は、「見えない領域」で思い描かれ、その考えに焦点が結ばれ、やがて創造された。

まず思考があり、それに多くの思考が注がれ、ついにあなた方が現実と呼ぶものが出現する。

あなた方は常に、様々な波動(これを私たちは「願望のロケット」と呼ぶ)を打ち上げている。

その願望のロケットが打ち出される度に、あなた方の『内なる存在』は拡大された人生バージョンに焦点を結び、先取りして「それに成る」。

こうしてあなた方は拡大していく。

願望や夢を持つと、内なる存在はそれに成り(それを成就し)、あなたを呼び寄せる。

その呼びかけに応じる時、あなた方は情熱や意欲を感じる。

あなたが新たに創造された拡大した自分に同調すると、気持ち良く感じる。

逆に嫌な気持ちでいるなら、内なる存在との繋がりに抵抗している。

愛や喜びを感じる時、あなたは拡大した自分に成っている。

不安や怒りや絶望を感じる時、あなたは拡大した自分を許容せず、抵抗している。

あなた方は環境を、五感を使って認識する。

ところがごく自然に行われるので、ほとんどの人は五感を使って「波動」を自分が解釈している事に気付いていない。

あなた方は波動の信号を受け取り、五感を通じて現実に変換している。

五感の他に、「感情」という知覚がある。

だが感情の力と価値を理解している人は少ない。

何かが欠けていると知った時、自分の願望がよりはっきりする。
(「望まないもの」に出会った時、逆に「何を望むか」が明確になる)

言い換えれば、病気になると健康への願望が強くなる。

あなたが『内なる存在』と同じくらい自分が何者なのか(自分は何を望むか)を確信していれば、新しい考え(新しい自分)に集中的に関心を注ぐことが出来る。

そうすれば情熱を感じ、心は明晰になり、身体も元気になる。

言い換えれば、「拡大した自分」に自分を合わせていれば、最高に楽しい人生になる。

一瞬一瞬に感じる感情は、あなたと「拡大したあなた」の関係を示す指標だ。

拡大した自分と波動が一致していれば、素晴らしい気分になる。
一致していなければ気分が良くない。

重要なことは、願望の実現とは「行動のプロセス」ではなく、「精神のプロセス」である事だ。

あなたがもっとお金が欲しいと気付いた時、私たちは「もっと稼ぐために働け」とか「他の仕事をしなさい」とは言わない。

あなたが20kg以上も体重が多すぎると気付いた時、私たちは「厳しいダイエットをしろ」とか「運動しなさい」とは言わない。

新しい自分(拡大した自分)に波動を合わせる事は、行動することではなく、思考のエネルギーを整えることなのだ。

現状を振り返るのではなく、自分が望む方向へ集中的に関心を向ける。

いずれは行動したくなるだろうが、まずは思考を整える事を心がけるべきなのだ。

波動の調整ができていれば努力しただけ結果を生み、波動の調整ができていなければ努力は実らない。

「波動の調整」は、他人の行動とは全く関係がない。

こう言うと、「私の問題は他人との関係から起きています」と疑問を持つ人がいる。

だが他人に変われと要求しても、ほとんどの人は自分を変えようと思っていないし、たとえ変わってもあなたの要求通りに変わりはしない。

だから、あなたが良い気分で居たければ、自分のエネルギーを調整するしかない。

前にも言った通り、あなたの内なる存在が(大きな部分が)先取りして成っている自分に、自分自身を合わせることが大切なのだ。

(『実践 引き寄せの法則』から抜粋)


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