エイブラハム
物質世界は、見えない世界のエネルギーによって支えられてきたし、今も支えられている。
見えない次元は、あなた方のエネルギーの源であり、あなた方と見えない次元は織り合わされている。
残念ながらあなた方の多くは、自分が何者なのかを分かっていない。
混乱しており、意図的に何かをする事がない。
あなた方の誤解の多くは、死に拘りすぎる事から生まれる。
実は、死は存在しない。
生しか存在しないのだ! 永遠に絶えることのない生しか!
(※この『死は存在しない』という真実は、神との対話シリーズのページを読むと詳しく理解できます)
あなたの一部は、見えない次元に存在している。
その年齢を重ねた賢い部分を、あなた方は「魂」とか「ハイアーセルフ」と言ってきたが、私たちは『内なる存在』という言葉を使いたい。
過去生を思い出して強力な知識を得ようとする人がいるが、過去生を思い出す必要はない。
あなたは、あらゆる情報を握っている『内なる存在』と切り離されていないからである。
物質的な身体に宿る前、あなた方は「過去の経験を事細かに思い出さない」という取り決めに合意した。
過去の体験を繰り返す傾向があるため、この世の時間と場所に強く焦点をあてる意図を持った。
言い換えれば、新鮮な思考や経験を重視したのだ。
あなたが他人と交流するたび、二人の心や思考の組み合わせが宇宙に付け加えられる。
あなたの知識には、関わった人達のさまざまな側面が混ぜ合わされている。
それゆえ誰にもないユニークなものなのだ。
あなたが地球に誕生したのは、自分の力を証明して大きな報酬を得るためではなく、独自の視点から創造に参加するためである。
生まれる前、多くの古い友人と交流することを期待し、綿密な出会いの計画も立てた。
また、まだ会ったことのない人との交流も期待した。
こう質問する者もいる。
「来世に何もかも忘れてしまうのなら、今生において学ぶ事にどんな価値があるのでしょう?」
心配せずともよい。
あなたの『内なる存在』が、すべての経験を蓄積している。
そして『内なる存在』は、「感情というナビゲーション・システム」の形をとって、絶えずあなたを導いている。
実際のところ、このナビは崇高なもので、あなたの今世のどんな体験よりも遥かに価値がある。
あなたは、すべての経験を憶えている必要はない。
それらの経験から引き出された結論にアクセスできるのだから。
過去生を追いかけるのは、3歳の時の活動を振り返るようなもので、多少の楽しみをもたらすぐらいで、ほとんど役に立たない。
だが、すべての過去生の集大成にあたる『内なる存在』と意識的に繋がることは莫大な価値がある。
物質世界で楽しく生きるには、自分の『内なる存在』を認め、それが持つ広い視野を受け入れなければならない。
あなた方のほとんどは、行動に心を奪われており、あちこち動き回って前進しているかのような錯覚を抱く。
だがほとんどの場合、働いたり何かをしている時、「後ろ向き」に創造している。
内なる次元がもたらす広い視野がなければ、地球上での経験は著しく制限される。
内なる世界の広々とした視野を許容し可能にすれば、宇宙のパワーにアクセスできる。
芸術や科学の世界には、天才とかマスターと呼ばれる人がいるが、彼らはより広い知識にアクセスしたのだ。
彼らを並みの人と分かつのは、『すべてであるもの(内なる存在・神)』との繋がりを認識している事だけである。
あなた方は狂ったように行動を重視し、大変忙しくしているが、喜びや楽しみは瞬間的にしか味わえていない。
大半の人は、今この瞬間に喜びを感じていない。
私たちは、つかの間の喜びではなく、永遠に消えることのない至福の成長体験を味わってもらいたいのだ。
あなた方は、物質的な視点だけでは捉えきれない存在である。
なぜなら、いくつもの人生を経ており、様々な事を経験し学習してきたからだ。
あなた方は、膨大な知識と力の資源を持っている。
しかし、その事に全く気付いていない。
あなた方は物質的な視点に縛られているので、いくつも思い違いをしている。
いくつか列挙してみよう。
「努力と緊張を通じて、物事は達成される」
「偉大なことを成し遂げるには、苦しみと重労働が必要である」
「身体を酷使するほど勝利に近づく」
「物事を起こさせるのは行動である」
以上のような前提の下で働いていると、不利な立場に立たされて、打ち負かされてしまうし、疲れ切ってしまう。
私たちが強調したいのは、あなたの経験は今世の誕生から始まったのではない、という事だ。
見えない次元との通路を意図的に開く方法を、これから詳しく教えてあげよう。
あなた方にとって最も刺激的なのは、物質領域に生まれてきた時にあなたが持っていた、より広い意図と調和する決定を下すことだ。
あなた方は、身体に宿った日から『内なる自分』と交流してきた。
それを認め、『内なる存在』との関係を思い出せばいい。
(『引き寄せの法則の本質』から抜粋)