「カルテット/クインテット/セクステット+5」おまけ①
「The Things We Did Last Summer」のコード進行

「カルテット/クインテット/セクステット+5」のおまけ記事①として、同アルバム収録の「The Things We Did Last Summer」のコード進行を紹介します。

ピアノはホレス・シルバーが弾いてるのですが、彼はかなり凝ったバッキングをしてまして、それを忠実に採ったらかなりコードの動きがありました。

なので、2小節を1行にして書きます。

「The Things We Did Last Summer」 キーはF 形式はAABA

 イントロ

|FM7      Dm7      |Gm7     Em7-5 A7  |

|Dm7      G7       |Gm7      C7(♯11)    |

 A

|FM7       D7sus4  D7 |Gm7(9)    C7      |

|FM7  Gm7Gm7 Am7  Am7Cm7|Bm7(11)7 Am7(11) D7 |

|Gm7       E7(♯11)    |Am7      Am7      |

|Gm7       C7       |Am7  A7  Gm7  G7  |

 A

|FM7       D7sus4  D7 |Gm7(9)    C7       |

|FM7  Gm7Gm7 Am7  Am7Cm7|Bm7(11)7 Am7(11) D7 |

|Gm7       E7(♯11)    |Am7     Am7      |

|Gm7     C7      |FM7  Gm7Gm7 Am7  Dm7 Dm7|

 B

|Cm7     F7(13) Dm7Dm7|Cm7     F7(13)     |

|BM7     Cm7      |Dm7 Cm7  BM7      |

|Dm7     G7(13) Em7Em7|Dm7     G7       |

|Gm7      Gm7       |C7       Gm7  C7  |

 A

|FM7       D7sus4  D7 |Gm7(9)     C7      |

|FM7  Gm7Gm7 Am7  Am7Cm7|Bm7(11)7 Am7(11) D7 |

|Gm7       E7(♯11)    |Am7     Am7     |

|Gm7       C7       |FM7      Gm7  C7  |

エンディング (最後のAの5小節目から書きます)

|Gm7      E7(♯11)    |Am7      Am7(11) D7 |

|GM7     Gm7(9)     |Am7-5     D7       |

|Gm7-5    C7(♭9)    |A7(♭5)7(♭5) E7(♭5) FM7(9) |
(※ここでリズムがストップ)

〇 コード進行の解説

イントロは、少し凝った動きですが、おおむねダイアトニックコードなので問題ないでしょう。

Aの2小節目は、D7一発でもいいのですが、D7sus4→D7と進行したほうが味が出ます。

見ずらいのは(表記しづらいのは)3小節目。

前半部分はFM7(Ⅰ)から、代理コードのAm7(Ⅲm7)に向かいます。
Gm7→Gm7→Am7と、半音上がりで行くのがポイント。

後半部分はAm7から、4小節目のBm7(Ⅳm7)に向かうのですが、Bm7の全音上のCm7を経由します。

正直、この細かい動きはしなくてもいいです。
3小節目はシンプルにFM7→Am7と動くだけでもいい。

でも細かく動いたほうが退屈にならないから、やる価値はあります。

Aの4~8小節目も、少し凝ったコード進行ですが、まあ解説しないでも分かるでしょう。

2回目のAの8小節目は、上で説明したFM7からAm7への動きの後に、Bの最初のコードであるCm7に向かってDm7→Dm7と半音で降りていく動きが入ります。

Bは、1~4小節目はBキーに転調してます。

5~6小節目ではCキーに転調し、7小節目で元のFキーに戻ります。

エンディングですが、最後の小節はルーがEの音を伸ばす中でホレスが弾くコードを書いてます。

ライブで演奏する場合、普通にFM7(9)だけでも十分ですね。

(2017年5月27日に作成)


『私の愛するジャズアルバム』 目次に戻る

『サイトのトップページ』に行く