「カルテット/クインテット/セクステット+5」のおまけ記事②として、「Sweet Juice」のコード進行を紹介します。
この曲は大好きなので、聴き始めた当初からメロディをコピーし、コード進行も採ろうとしました。
でも難しい進行なので、分からなかったんですよ。
今回は、ばっちりコード進行を採れたと思います。
かなり凝った作りなので、アドリブするには長く練習しないと厳しいですねー。
A
|Fm7(9) |B♭7(13) |E♭M7(9) |E♭m7(9) A♭7(13)|
|D♭M7 |G♭7(♯11) |G7sus4 |Gm7 C7 |
(D♭m7 G♭7)
A
|Fm7(9) |B♭7(13) |E♭M7(9) |E♭m7(9) A♭7(13)|
|D♭M7 |G♭7(♯11) |G7sus4 |Gm7 C7(13) |
(D♭m7 G♭7)
B
|FM7(9) |EM7(9) |F♯m7 B7(13) |EM7(9) |
|Em7(9) |A7(13) |DM7(9) |Gm7 C7 |
A
|Fm7(9) |B♭7(13) |E♭M7(9) |E♭m7(9) A♭7(13)|
|D♭M7 |G♭7(♯11) |G7sus4 |Gm7 C7 |
(D♭m7 G♭7)
エンディング (最後のAの5小節目から書きます)
|D♭M7 |G♭7(♯11) |Fm(♯11) |Fm(♯11) |
〇 コード進行の解説
この曲は、ばんばん転調するので、基本の調性が把握しづらいです。
1小節目がFm7、8小節目がGm7ーC7(FへのⅡ-Ⅴの動き)なので、Fmキーという解釈でいいと思います。
Aの1小節目は、Fmキーのトニック・コードとも、3小節目のE♭M7に向けたⅡm7とも解釈できる。
どっちでもいいのですが、アドリブの時はトニック・コードっぽく重いマイナー色を出したほうが味が出る気がします。
ルーはそうやっていて、逆にホレスはⅡm7の響きで出してます。
Aの2~3小節目は、確実にE♭キーの響き。
で、4小節目でD♭キーに転調します。
そして6小節目のG♭7(Ⅳ7)の後に、元のFmキーに戻る。
7~8小節目のコード進行は、Fmキーではなく、Fキーの時に出てくる進行なんですよね。
だからこの部分は、FキーのⅡ7-Ⅱm7-Ⅴ7の動きと考えた方がいいかもしれません。
Fに行くと見せかけてFmに進むのが、この曲の特徴の1つです。
Aの6小節目は、アドリブの時はⅡ-Ⅴ化したほうが雰囲気が出ると思います。
なので下に(D♭m7 G♭7)と書いておきました。
Bに入ると、最初の小節はFキーですが、2小節目で半音下のEキーに転調します。
かなり強引な進行なのに、聴くと違和感がありません。
これは凄い。作曲者のホレス・シルバーに敬礼です。
5小節目からはDキーに転調し、8小節目で元のFmキーに戻る。
エンディングは、Fm(♯11)で終わります。
ここはF7(♯9,♯11)かなとも思ったけど、Fmでいいと思います。
そういえばアドリブ・パートでは、ホレスは前半部分を省略して、いきなりBから弾いてます。
当時はソフト(レコード盤)に収められる時間が限られていたので、やむなくとった処置でしょう。
(2017年6月1~2日に作成)