チャーリー・パーカーの曲は、『チャーリー・パーカー研究』というページを立ち上げて、そこでコード進行などを解説しようと思っていました。
でも、他のページで手一杯の状態なので、とりあえずここでコード進行だけでも紹介しようと思います。
「Confirmation」のコード進行を紹介いたします。
この曲は、パーカーの代表曲ですが、かなり難しいコード進行をしています。
でも、本当に美しく素晴らしい曲ですよね(^-^)
イントロ
|FM7(9) |B♭m7 |Am7 D7 |Gm7 C7 |
A
|FM7 |Em7-5 A7 |Dm7 (G7) |Cm7 F7 |
|B♭7 |Am7 D7 |G7 |Gm7 C7 |
A'
|FM7 |Em7-5 A7 |Dm7 (G7) |Cm7 F7 |
|B♭7 |Am7 D7 |Gm7 C7 |FM7 |
B
|Cm7 |F7 |B♭M7 |B♭M7 |
|E♭m7 |A♭7 |D♭M7 |Gm7 C7 |
A'
|FM7 |Em7-5 A7 |Dm7 (G7) |Cm7 F7 |
|B♭7 |Am7 D7 |Gm7 C7 |FM7 (C7) |
○ コード進行の解説
イントロは、ⅠM ー Ⅳm ー Ⅲm ー Ⅵ7 - Ⅱm ー Ⅴ7 というコード進行です。
よくある進行ですが、アル・ヘイグのこのイントロは、最高にかっこいいですね。
リズム感や鍵盤のタッチが素晴らしいので、すごく自然な響きです。
自然に聴こえるというのが、イントロではとても大切だと思います。
Aに入ると、1小節目はFキー(元のキー)ですが、2小節目で早くもDmのキーに一時的な転調をします。
クラシック用語で言うと、平行調への一時転調というやつです。
4小節目では、今度はB♭キーに転調します。
クラシック用語で言うと、下属調への一時転調というやつです。
5小節目は、普通だとB♭M7になりますが、ここではB♭7にしてブルース色を強めています。
アドリブ時でもブルージーなフレーズを入れた方が、雰囲気が出ます。
6小節目で元のFキーに戻り、そこからⅢm ー Ⅵ7 - Ⅱ7 - Ⅱm ー Ⅴ7 と展開します。
7小節目のG7(Ⅱ7)は、パーカーの作曲では頻繁に出てくるコード進行で、彼はⅡ7 - Ⅱm7 ー Ⅴ7の進行を好んで使用しました。
A'は、Aと最後の2小節だけが違います。
Bに入ると、B♭キーになります。
そして、Bの5小節目からはD♭キーに転調します。
このD♭キーへの転調が、この曲で一番難しい所で、私も演奏した時は苦戦しました。
遠隔調への転調なので、強引に転調するしかありません。気合です。
8小節目でGm7ーC7(FキーのⅡ-Ⅴ)が入り、元のFキーに戻ります。
ここの転調も、難しいです。
Bでは、難しい転調が2回続く(B♭キーからD♭キーへと、D♭キーからFキーへ)ので、
アドリブがとても難しく、私はこの曲を50回くらい演奏した事がありますが、上手く解決できた事はほとんどありませんでした。
ここでのパーカーのアドリブも、非常に強引・豪快な解決をしています。
普通だと変な感じに聴こえるのですが、パーカーだと「かっこいいねえ」となってしまいます。
まあ、ジャズの神様なので、「あの人の場合、そういうものだ」と納得するしかないです。
Aの3小節目の(G7)は、入れても入れなくてもいいです。
入れると、ビバップ色が強まります。
このG7の所を、D♭m7にするパターンもあります。
D♭m7にすると、さらにビバップっぽくなります。
(2014年1月15~16日に作成)