おまけとして、本文で紹介した3曲のコード進行を紹介します。
おまけ①では、「Chips」と「Happy Hour」を扱います。
イントロ
|D♭onE♭ |D♭onE♭ |D♭onE♭ |D♭onE♭ |
|D♭onE♭ |D♭onE♭ E♭7(13)|Cm7 F7 |B♭m7 E♭7(♭9)|
A
|A♭M7(9) |Gm7-5(11)C7 |Fm7 |D♭m7 G♭7(13)|
|Cm7 F7(♭9)|B♭m7 E♭7(♭9)|A♭M7 F7(♭13)|B♭m7 E♭7(13)|
A'
|A♭M7(9) |Gm7-5(11)C7 |Fm7 |D♭m7 G♭7(13)|
|Cm7 F7(♭9)|B♭m7 E♭7(♭9)|A♭M7 |E♭m7 A♭7(13)|
(A♭M7 )
B
|Gm7-5(11) |C7(♭13) |Fm9 |FM7 |
(FM7 )
|Am7 |Gm7-5(11) D7 |B♭m7 |E♭7 E♭7(♯11)|
A
|A♭M7(9) |Gm7-5(11) C7 |Fm7 |D♭m7 G♭7(13)|
|Cm7 F7(♭9)|B♭m7 E♭7(♭9)|A♭M7 |E♭7 A♭M7onE♭|
(B♭m7 E♭7 )
○コード進行の解説
まずイントロですが、ⅣonⅤ(D♭onE♭)というコードがしばらく続きます。
エルモの音を聴くとトップノートが動いているので、別のコードに次々と移っているように聴こえます。
でもコードの基調は変わっておらず、6小節目の前半まではこのコードです。
ⅣonⅤというコードは、ⅣとⅤの中間的なコードで、同じコードでしばらく続けたい時によく使われます。
A'の8小節目はE♭m7 A♭7 で、普通だと、この後はD♭M7に進行するのですが、Gm7-5(11)に進行します。
あまり見ない展開ですね。
ここはアドリブに入ると、下に( )で書きましたが、シンプルなA♭M7になります。
Bの3~4小節目は、Fm9→FM7と、同じ調の短調→長調に転調します。
普通は長調→短調に進行するのですが、たまにこの転調パターンもあります。
ここも、アドリブに入ると( )で書きましたが、FM7になります。
2回目のAの8小節目は、Ⅴ7→ⅠM7の進行です。
最後の小節としてはちょっと変な感じの進行ですが、これで合っていると思います。
ここも、アドリブではシンプルなB♭m7ーE♭7(Ⅱ-Ⅴ)になります。
イントロ
|D♭onE♭ |D♭onE♭ |D♭onE♭ |D♭onE♭ |
|D♭onE♭ |D♭onE♭ E♭7(13)|A♭(9) |E♭7sus4 |
A
|A♭M7 B♭m7 |Cm7 F7(♭9 ♭13)|B♭m7 E♭7(9 13)|Cm7 F7 |
(A♭M7 B♭m7 Cm7 F7(♭9) )
|B♭m7 D♭m7 |Cm7 F7 |B♭m7 E♭7 |A♭M7 B♭m7 E♭7|
A'
|A♭M7 B♭m7 |Cm7 F7(♭9 ♭13)|B♭m7 E♭7(9 13)|Cm7 F7 |
(A♭M7 B♭m7 Cm7 F7(♭9) )
|B♭m7 D♭m7 |Cm7 F7 |B♭m7 E♭7 |A♭M7 G7 |
B
|CM7 |Dm7 G7 |CM7 |Bm7-5 E7(♭9) |
|Am7 |F7(13)F7(9 ♯11)|B♭7(9 ♯11)|B♭m7(11)E♭7(13)|
A
|A♭M7 B♭m7 |Cm7 F7(♭9 ♭13)|B♭m7 E♭7(9 13)|Cm7 F7 |
(A♭M7 B♭m7 Cm7 F7(♭9) )
|B♭m7 D♭m7 |Cm7 F7 |B♭m7 E♭7 |A♭M7 E♭7 |
エンディング (最後のAの5小節目から書きます)
|B♭m7 D♭m7 |Cm7 F7 |B♭m7 E♭7 |Cm7 F7 |
|B♭m7 E♭7|Cm7-5(11) F7(♭9 ♭13)|B♭m7 E♭7(13)|A♭M7 D♭M7(♯11)|
|BM7(♯11)AM7(♯11)|A♭M7(♯11) |
○コード進行の解説
まずイントロですが、「Chips」と同じに、ⅣonⅤのコードが使われています。
キーも同じA♭なので、非常に似た進行のイントロになっています。
6小節目までは全く同じですねー。
Aは、ダイアトニック・コードを中心にした、よくある進行です。
5小節目のD♭m7(Ⅳm)が出てくる所だけは、少し変化を付けていますね。
Aの1~4小節目は、下に( )がありますが、これはアドリブに入ると使われる進行です。
アドリブ中は、ずっと( )の進行になります。
A'の8小節のG7をドミナント・コードにして、BではCキーに入ります。
Bの4小節目からは、Amキー(Cキーの平行調)になります。
6小節目には元のA♭キーに戻って、F7(Ⅵ7)→B♭7(Ⅱ7)→B♭m7(Ⅱm7)→
E♭7(Ⅴ7)と進行します。
エンディングは、6小節目は少し変化を付けて、Ⅲm7ではなくⅢm7-5が使われています。
8小節目のD♭M7(♯11)からは、同じ形のコード構成音で下降していきます。
最後のA♭M7(♯11)に行くために、D♭M7(♯11)(ⅣM7)からⅣ→♭Ⅲ→♭Ⅱ→Ⅰと下降していくのです。
(2014年6月14~15日に作成)