ニール
殺害は、間違ったことなのですか?
神
何にせよ、神の視点から見れば、「間違った」ことはない。
あなたが何を基に正邪を決めているのか、教えてほしい。
多くの場合、あなた方は他の誰かの決定を受け入れている。
重要な事になればなるほど、その傾向が強くなる。
神、モラル、戦争、生と死、などの問題を、あなた方は放棄して他人まかせにしている。
さて、殺害について考えてみよう。
何かを殺す正当な理由などが、あるだろうか?
自分で考えて、どう感じるかを見つめれば、答えはおのずから明らかになる。
それが、『自らを権威として行動する』という事だ。
他者を権威として行動すると、訳が分からなくなる。
国家は、「政治的に正当な殺人もある」と信じるように仕向ける。
宗教は、「宗教を守るために正当な殺人もある」と信じるように仕向ける。
社会は、「違反を罰するために正当な殺人もある」と信じるように仕向ける。
あなたは、こうした考えを正しいと思うか? 受け入れるか?
あなたの判断は、あなたが何者なのかを映し出す。
自分で判断するのは、つらい事だ。
だが、自分で判断・選択をする時、それは過去に頼らない決断であり、純粋な創造である。
その時、あなたは自分自身を新たに創り出す。
自分自身で判断をするようになると、「自分で決めるだって?いったい何様のつもりなんだ?」と言われることになる。
あなたは、『お前は何者か』という問いに答えることになる。
なぜ、そのような道へ歩み出さなければならないのか。
それは、「他にはどうしようもないから」である。
ニール
どういう意味ですか?
神
つまり、そのゲームしか行われていない。他には何もない。
あなた方の人生の目的は、『自分とは何者なのかを、再創造し続けること』だ。
問題は、それを意識的に行うか、無意識的に行うかだけだ。
この旅をやめることはできない。
あなたは生まれる前に旅を始めた。すでに、踏み出しているのだ。
ニール
せめて、もう少し人生は簡単にならないのですか?
神
我が友よ、三つ前の人生よりもずっと簡単になっているではないか。
たくさん思い出せば、たくさん経験ができ、たくさんの事を知ることができる。
そして、たくさん知れば、たくさん思い出す。
循環しているんだ。
本当の自分になろうとし続けなさい。
気高い在り方を考えて、それに向かって努力を続けなさい。
それが、私たちの仕事だ。
(『神との対話1』から)