神
あなた方のほとんどは、「教育とは知識を伝えることだ」と考えてきた。
だが、『教育は、知識とはほとんど関係がない』のだよ。
ニール
では、何と関係するのですか。
神
『知恵』だ。
知恵とは、応用された知識だよ。
ニール
私たちは、知恵を無視しているのですか。
神
大抵はそうだ。
子供達に、「どう考えるか」ではなく、「何を考えるか」を教えている。
知識を与えるとは、「何を考えるかを指示する」ことだ。
何を知るべきかを指図している。
知恵を与えるとは、「何も指示をせず」、『子供たちが自分の真実を見つけるにはどうすればいいか』を教えることだ。
ニール
でも、知識なしでは、知恵もないでしょう。
神
その通りだ。
一定量の知識は、伝えていかなければならない。
だが、知識は少ない方がいい。
子供たちに、自分で発見させなさい。
知識は失われるが、知恵は決して忘れない。
ニール
それでは、学校で教えることは少なくすべきなのですか?
神
少なくするのではなく、教える事を変えるのだ。
学校では、今までとは逆の事を重視すべきだ。
批判的な考え方・問題解決・論理など、知恵に関わることを、大人たちはカリキュラムから追放したがる。
知恵をつけた子供たちは、親の基準や暮らし方を捨てる可能性が高いからだ。
大人たちは、自分たちの暮らしを守るために、子供の能力開発ではなく、記憶の開発という教育システムを組み立てた。
これからは、事実ではなく、概念や価値観を重視しなさい。
子供たちに、概念や価値観を探求させなさい。
(『神との対話2』から)