神
イエスの最大の資質は、万人の本当の姿を見ていることだった。
彼は見かけにごまかされず、本人が「自分はこういう人間だ」と思っていても、それを信じなかった。
イエスは憐れみを持ち、人が「自分は援助が必要な人間だ」と思っていれば、その間違った考え(人は無限の力が備わった神の分身だから、本質的には間違った考えである)を否定せず、手助けをしてやった。
人によっては「自分ではない自分」を生きる事が、「本当の自分」への近道だと、イエスは知っていた。
彼は、「それもまた完璧な道である」と言い、人を助けた。
ただ、手助けが当人の正直な欲望の実現になるように、気をつけていた。
イエスは、自分が望むやり方ではなく、相手が求めるやり方で助ければ、相手に力を与えられると知っていた。
(『神との対話2』から)