(以下は『週刊文春2024年7月18日』から抜粋)
社会部記者が言う。
「海上自衛隊の潜水艦を受注・修理する川崎重工業が、下請け企業との架空取引で裏金をつくっていた。
裏金作りは少なくとも20年前から行われ、毎年1億円以上をプールしていた。
そのカネは、潜水艦の乗組員への接待やプレゼントに使われていた。」
プレゼントされた物品は、テレビ、冷蔵庫、ニンテンドースイッチ、釣り道具など多岐にわたる。
釣り道具は、潜水艦の上で釣りを楽しむ乗組員のリクエストだった。
ニンテンドースイッチは特に人気で、リクエストが多かったという。
これは利害関係者からの物品の供与を禁じる「自衛隊倫理法」に違反する。
前出の社会部記者
「国内で潜水艦を造れるのは川崎重工業と三菱重工業のみ。
毎年1隻ずつ防衛省から発注があり、両社は交互に受注してきた。」
海自の元幹部の話
「潜水艦の検査や修理は、川重の神戸工場で行われる。
乗組員はその間、半年近く工場に隣接する川重の宿泊施設に泊まる。」
川重の防衛省からの受注は、2023年度は前年比2.1倍の5530億円に上った。
川重に課せられる追徴税額は、6億円以上という。
(2024年11月29日に作成)