ビッグモーターの不正と損保ジャパン(以下は『週刊文春 2023年8月10日号』から抜粋)
中古車販売の大手であるビッグモーターは、自動車保険金の不正請求で、創業者の社長やその息子の副社長が辞任した。
ビッグモーターは、損保各社との関係も問題視されている。
経済部の記者が言う。
「ビッグモーターが扱う保険料は、年間に200億円にのぼる。
3つの損保大手が、ビッグモーターに社員を出向させていた。
特に損保ジャパンは、2011年から計37名を出向させてきた。」
金融庁の関係者は言う。
「損保ジャパンからの出向者は、不正請求が横行していた時期に、焦点の板金・塗装部門の担当部長だった者がいる。」
損保各社は、ビッグモーターで内部告発があると、2022年6月に事故車の紹介を停止した。
だが損保ジャパンだけが、翌月に紹介を再開していた。
損保ジャパンは、金融庁に虚偽の報告をした疑いも出ている。
(以下は『週刊文春 2023年9月7日号』から抜粋
2026年7月22日に作成)
ビッグモーター社の保険金不正請求の問題は、損保ジャパンとの関係が注目されている。
両社は「完全査定レス」と呼ぶ仕組みを共有していた。
これは、故障車の修理代の見積もり額が正しいかを、保険会社の調査員がチェックする作業を省くものだ。
ビッグモーターの不正が分かった2022年に、損保ジャパンだけはすぐに取引を再開するなど、両社は深くつながってきた。
経済部のデスクは言う。
「損保ジャパンで取引再開を主導したのは、白川儀一・社長です。副社長も同調していました。」
ビッグモーターの兼重宏一・前副社長は、兼重宏行・前社長の息子で、大学卒業後に損保ジャパンの前身である日本興亜損保に入社している。
宏一は1年あまりで退職してビッグモーターに入社したが、関係者によると日本興亜損保に 彼が入社したのは損保側がビッグモーターとの取引を重視して採用したという。
兼重宏一は、ビッグモーターの副社長になってからは部下を「ボケ」「カス」と罵り、気に入らないと降格させた。
この恐怖政治の下で、不正請求が常態化した。
ビッグモーターの現役社員は、「損保ジャパンは不正請求に気付いていた。請求額の水増しに気付いていた。」と証言する。
兼重宏一はプライベートでも問題児であった。ビッグモーターの現役社員はこう話す。
「福岡出張の際、お触り禁止のキャバクラで下着に手を入れるなど、超ド級のセクハラをくり返し、大騒動になりました。」
(以下は『週刊文春 2023年11月23日号』から抜粋)
ビッグモーターの不正事件は、不正を知りながら取引を再開した損保ジャパンにも金融庁の立入検査が行われた。
金融庁は、損保ジャパンの親会社であるSOMPOホールディングスも立入検査を始めた。
「SOMPOのドン」と呼ばれる櫻田謙悟CEOは、「私の辞任はない」と語って、物議をかもしていた。
金融庁は、櫻田氏にもヒアリングをする見通しだ。
(以下は『週刊文春 2024年5月16日号』から抜粋)
ビッグモーターは5月1日に、伊藤忠商事に買収されることが発表された。
買収の条件は、ビッグモーターの創業家一族が経営にタッチしないことで、伊藤忠は輸入車ディーラーのヤナセを子会社にしているし、中古車ビジネスもしている。
ビッグモーターの創業家一族は、債務返済などに備えて100億円程度を拠出するという。
創業家一族は、各地に豪邸や別荘を持っている。