(『日本の課題40』池上彰著から抜粋)
日本が長年のお家芸にしていた「家電」では、世界シェア1位の座を韓国に奪われた。
しかし、日本の製造業が凋落したと考えるのは早計である。
というのも、『韓国製や中国製の家電には、その中身にたくさんの日本製の部品や素材が使われている』からだ。
例えば、液晶テレビに使われる「カラーフィルタ」や「偏光板保護フィルム」「ガラス基板」などは、日本の世界シェアが90~100%である。
外国製の液晶テレビは、こうしたものを日本企業から買っている。
韓国の世界への輸出と、日本から韓国への輸出は、強い相関関係にある。
韓国の対世界輸出が1%増加すると、日本から韓国への輸出も1%増加する。
サムスンが売り上げを伸ばせば、日本のメーカーも儲かるのである。
日本と韓国は、貿易のライバル国だが、お互いに大切な存在でもある。
○村本尚立のコメント
この情報は、目からウロコが落ちるものでした。
多くの人が、「韓国や中国が伸びると、日本は危うくなる」と言うのですが、一面的な意見なのだと知りました。
最近は、領土問題でもつれてしまい、日韓関係が悪化しています。
それは百害あって一利なしだと、よく分かります。
日本政府の対応は、硬直的すぎると思います。
(2013年8月9日に作成)