在日米軍の闇②
覚醒剤(麻薬)

(『文春オンライン 2021年11月2日の高木瑞穂の記事』から抜粋)

(※以下は、高木瑞穂の著作『覚醒剤アンダーグラウンド』から一部を紹介した記事の抜粋です。)

日本は、世界最大の覚醒剤マーケットとなっており、高値で取引されている。

覚醒剤は、日本国内で製造するのは困難であり、密輸されているのが明白である。

覚醒剤の裏事情に詳しい和久井氏は、こう解説する。

「1990年代以降の関東のシャブ(覚醒剤)市場は、九州の組織がシャブの卸し元になり、野原というヤクザの手で拡大した。

野原が作った九州ルートは、タイに自前の製造工場を持っており、安定して供給できる。

その一方で、フィリピン、北朝鮮、中国、ロシアから来るルートは、向こうの政府が絡んでいるが、国際情勢に依るから日本への供給が安定しない。」

和久井は、タイからのルートを詳しく説明した。

「タイからの覚醒剤の密輸ルートは、海上で運ばれる。

タイから直接に日本に運ぶと不自然なので、台湾で一度、船を乗り替える。

日本と台湾は海産物の取引が多いので、これなら誤魔化せる。

それで日本に来たら、石垣島を通って、沖縄本島から陸揚げする。
海産物の輸入を装い、漁船で行っている。」

和久井は、覚醒剤の密輸は在日米軍も行っていると言う。

「日本に入る麻薬は、7割はヤクザが行うルートだが、残り3割は在日米軍基地からのものだ。

在日米軍の兵士たちは、本国から毎月ごとに、1人10kgまで仕送りができる。

これは検査がなく、飛行機で運ばれるが、この中に麻薬や覚醒剤を入れて、日本に持ち込んでいる。

持ち込んだものは、ヤクザに買い取らせている。」

元税関の幹部に取材したところ、こう話した。

「横田基地に入る荷物を検査する権限は、日本にはありません。

横田などの米軍基地は、日本にあっても米国の州扱いで、治外法権となっています。」

在日米軍と覚醒剤の繋がりを調べてみると、横田基地と北朝鮮を結ぶ直行便があることを示す、記述や画像を見つけた。

覚醒剤の取引に詳しい、ヤクザの松本氏に聞くと、こう話した。

「覚醒剤の取り締まりが厳しくなった今、安定しているルートは日本政府のやっているルートだけだ。

ヤクザが単独で行う密輸は、摘発されている。

大量に安定して日本に入れているのは、日本政府も絡んでいる、米軍ルートしかない。

横田基地には、中国や北朝鮮からの直行便がある。
あとは沖縄の米軍基地にも直行便がある。

いくら摘発してもシャブが無くならないのは、このルートがあるからだ。

米軍からシャブを買って、売りさばいているのは、日本政府と懇意にしている、とある組織だ。

横田基地に入ったシャブは、まず外国人(米国人)のブローカーでワン・クッションあり、次に日本政府の関連組織のツー・クッションがあって、それから我々ヤクザの手に届く。

俺は一度、横田基地にシャブを取りに来ないか、と誘われた事がある。

でも危ないと思って行かなかった。

その時は、横田基地と貴金属の取引でつながる、宝石屋の社長から誘われた。

『横田基地に覚醒剤が届くから、他の組織も入札するけど、30kgぐらいは買えると思うよ』と、誘われたんだ。」

松本は、在日米軍ルートのシャブについて、こう説明する。

「在日米軍が売りさばくのは、北朝鮮政府が自国の工場で作らせたもので、大量に生産されたものだ。

品質は一級品で、結晶1つがこぶし大の塊りだ。

シャブは、真っ白で硬い水晶のようなシロモノが最高級品なんだ。
それが米軍基地に入ってくる。

俺らヤクザはそれを買って、細かく砕いて市場に出す。

俺は、北朝鮮のヤツらに、『味の素を作る機械が、シャブ作りに応用できる。だから仕入れられないか?』と聞かれた事がある。

原料を入れると、味の素と同じくスイッチ1つで、結晶体になって出てくるそうだ。
つまり簡単に良質のシャブが作れる。

20年前ならば、中国から郵送でもシャブを輸入できた。

愛人とか知り合いの家に、中国から送らせていた。」

〇村本尚立のコメント

私は上記のような日本の裏事情を知るにつれて、そしてかつて日本帝国がつくった満州国のことを勉強するにつれて、「敗戦後の在日米軍に支配される日本は、満州国と同じなのではないか」と思うようになりました。

満州国も、政府が大々的に絡んで麻薬の取引をしていました。

そして満州国は、外国軍(日本軍)に軍事支配されていました。

そして満州国の人々は、本当の事を知らされずに、搾取されていました。

満州国を支配する日本軍は、里見甫らを使って、敵国である中国・国民党政府とも麻薬の取引をしていました。

これは、現在の米軍と北朝鮮の取引とそっくりです。

満州国は「五族協和の理想郷」と宣伝されてましたが、敗戦後の日本では「民主主義の徹底された理想郷」と宣伝されているわけです。

それで、その体制に疑問を持ったり、在日米軍を批判する日本人は、民主主義を壊そうとする危ないヤツとのレッテルが貼られます。

日本で満州国の実体を知らない人がたくさん居たように、アメリカには日本の現状を知らずに「アメリカが日本を守って、民主主義を育てている。日本人は皆が幸せに暮らしている」と信じ続けている人がいるのでしょう。

在日米軍がいったい何をしているのか、何をしてきたのか、それをドンドン明らかにしなければなりません。

これをする事が、日本の真の民主化につながります。

(2023年4月11日に作成)


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