各国の駐留米軍への対応
イラクは毅然とした態度をとり、米軍を撤退させた

(毎日新聞2012.12.2.から抜粋)

(以下は、駐留米軍に対する、各国の対応を書いたものです)

① ドイツ

1991年にはドイツ国内に、20万人の米兵がいた。

現在は、6万人にまで削減されている。

ドイツでは、「NATO軍の地位協定(1951年)」と「ボン補足協定(59年)」が、駐留米軍への対応を定めている。

1993年にボン補足協定の大幅な改定が行われて、ドイツ国内法を適用できる範囲が拡大した。

基地内へのドイツの立ち入り権、米軍の環境保全の責務、を認めさせた。

② 韓国

韓国では、現在は2.8万人の米軍が駐留している。

2011年の米軍絡みの犯罪は、298件だった。

この年は、10代の韓国人女性への米兵の強盗・強姦事件が相次ぎ、地位協定の改善を求める声が高まった。

12年5月に、韓国側が容疑者の身柄を、起訴前でも確保できるようになった。

③ イラク

イラクでは、米兵による殺人や強姦が相次ぎ、米軍の攻撃で多数の民間人が犠牲になった。

2004年には、アブグレイブ刑務所でイラク人捕虜への虐待が発覚し、反米感情が高まった。

市民は、米軍を治安悪化の根源と見なすようになった。

イラクとアメリカは、2008年11月に地位協定を締結した。

ここでは、11年末までの米軍の完全撤退が明記され、公務外の米兵が犯罪をした場合は、イラク側に裁判の優先権がある。

米軍の軍事作戦には、すべてイラク政府の同意が必要である。

米兵は、イラク当局の令状なしには、イラク人を逮捕・拘束できない。

アメリカ政府は、協定の延長を求めた。
絶対条件として「兵士の免責特権」を出したため、イラク政府は拒絶した。

○村本尚立のコメント

イラクは、断固とした態度をとり、米軍を追い出したのですねー。
かっこいいです。

中東の人々(イスラム教の人々)は、強者に屈服しない反骨心があります。
マイナス方向にいくと頑迷さになってしまうのですが、「根性があるなー」と感心する時が多いです。

さんざん英米ロなどに搾取された歴史があるために、はっきり拒否する事も必要だとよく理解しているのでしょう。

(2013年8月17日に作成)


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