東京オリンピック絡みの汚職事件

(以下は『東京新聞 2016年5月21日』から抜粋)

東京オリンピック招致の不正疑惑で中心人物とされるセネガル人のパパマッサタ・ディアク氏(50歳) が、国際的な陸上選手のドーピング隠しを巡り、「恐喝まがい」の方法で金銭を受け取ってきたと、フランス検察当局は見て捜査している。

同氏は、アフリカの国際オリンピック委員会(IOC)に影響力を持つラミン・ディアク国際陸連・前会長の息子だ。

フランス検察当局は、東京オリンピックの招致における疑惑を捜査しており、「こうした怪しい情報が相次いでいたこと」を捜査理由の1つに挙げている。

パパマッサタらは2012年11~12月ごろ、ドーピングが発覚しそうになったトルコとロシアの女子陸上選手に、それぞれ45万~50万ユーロを払えば隠蔽できると持ち掛けた。

検察当局は「選手生命の終わりか、金銭支払いかを迫る、悪質な行為」と指摘し、ド ーピング隠蔽汚職の捜査を開始していた。

東京オリンピックの招致委員会は、パパマッサタ氏と関係が近いとされるシンガポール の「ブラックタイディングス社」に、3年間で合計2億2200万円を支払ったと説明している。
フランス検察当局は、入金の経緯、資金の流れの解明を進めている。

パパマッサタ氏は国際陸連のコンサルタントだったが、ドーピング隠蔽に絡み、16年1月に国際陸連から永久追放処分を受けた。

国際刑事警察機構(ICPO)は、彼を汚職容疑などで指名手配したが、セネガル政府は引き渡しを拒否している。

(2025年6月24日に作成)


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