(以下は『週刊文春 2023年12月7日号』から抜粋)
安倍晋三の資金管理団体である「晋和会」。
2022年7月8日に安倍が死去した直後から、同会に不可解な動きがあった。
まず、資金管理団体から通常の政治団体に変更され、昭恵夫人が代表となった。
そして22年7月27日から年末にかけて、安倍晋三が代表だった「自民党山口県・第四選挙区支部」などから、計1.8億円が入金された。
上脇博之・神戸学院大教授が解説する。
「政治家の場合、政治団体を経由すれば、非課税で多額のカネを相続できる。
山口県第四支部には、税金を原資とする政党交付金が3080万円残っていた。
安倍氏が亡くなり解散になれば、法律上、残金は国庫返納が定められている。
だから解散前に残金を、昭恵氏の政治団体に移動させた。
政党交付金の私物化とも言える。」
自民党・安倍派の秘書が証言する。
「安倍派のパーティ券を売ると、ノルマを超えた分は一定の割合でキックバックされる慣行があります。
その際は領収書は出さず、裏金になってます。」
別の安倍派の秘書も証言する。
「私もキックバックはあると聞きました。
ノルマ以上を売ると、全額が戻ってくる。」
安倍派の池田佳隆・元文科副大臣(57歳)は、文教族で、萩生田光一の舎弟である。
池田は、安倍派では「パー券の営業部長」として知られる。
安倍派の関係者が解説する。
「池田氏は安倍派で最もパー券を売っていると言っていい。
彼は、個人のパーティ券よりも派閥のパー券売りを優先してきた。
そのキックバックは、細田博之・会長と面会した日が囁かれていました。
細田氏と会った後、池田氏が紙袋を持つ姿も目撃されています。」
池田氏の事務所に、「1千万円のパー券を走り、ノルマを超えた900万円をキックバックされたのでは」と質問したが、お答えできないとの回答だった。
(以上は2025年7月9日に作成)